3DEXPERIENCE WORLD Japan 2020 イノベーションで新領域を開拓する 「CYBERDYNE 株式会社」 

石ノ森章太郎の『サイボーグ009』に影響された少年は、人間と機械が融合する世界初のロボットを生み出した

日本が、バブル崩壊後、なかなか経済の立て直しができない中、世界では大きな社会変革が進んでいた。イノベーションにより新領域が開拓され、ロボット産業に続いて、IT産業が成長し、産業変革・社会変革へとつながっていった。

CYBERDYNEは、2004年、「超」のつく高齢社会が直面する様々な社会課題の解決に向けて、大学発ベンチャーとして誕生した企業である。

「サイバニクス」という用語をご存じだろうか。この「サイバニクス」は、CYBERDYNE 代表取締役/CEO である 山海氏が確立、命名した「新」学術分野である。サイバニクスを紹介するためには、専門用語やカタカナがやたらと並んでしまうため、彼らは「人と機械(AI含む)の調和をもたらすための、考え方や技術」と、何となくわかった気にさせてくれる表現を使う。人と技術の調和を考える時、1つの技術や1つの分野に絞って考えることは難しく、複数の技術、分野をまたぐ取り組みが必要だ、という考え方らしい。

さらに、テクノロジーだけで完結できるわけでもなく、人間にしかできない領域、人間に担ってほしい領域などが存在し、行動心理学や脳科学にまで及ぶ広い取り組みであると推測できる。取り組みの成果はまさにユニークだ。例えば、複数の保険会社との業務提携発表は、人と機械の調和の上に成り立った考え方が、手がつけられていなかった新しい分野へのサービスの適用を可能した。これらの取り組みも素晴らしいが、やはりCYBERDYNEと言えば、「HAL」身体機能改善のための装着型サイボーグ、教科書にも掲載されたテクノロジーを思い出さずにはいられない。まさに「サイボーグ009」に影響された山海氏らしい「人間と機械の融合」である。

脳の歩けという信号を受けて、歩くことをロボットがアシストする。サイバニクスを絵に描いたような作品が、HALだ。HALの中には、人間が主体となる部分とロボットが主体になる部分が混在する。根本的に、人間とロボットが一体化しているというところが世界初、他に無いテクノロジーである。「こういうものがあったら、みんなが喜んでくれるだろう」という山海氏の発想こそが、「サイバニクス」の原点であり、人と社会を思いやる山海氏の原点なのだろう。山海氏のコメントに、「デジタル」の先にある世界を垣間見れそうな気がする。

 

CYBERDYNE 株式会社 代表取締役・CEO 山海 嘉一様がライブ出演する 【経営者パネルトーク(前編)】ニューノーマル時代に求められる企業像~オンライン化が加速するモノづくり は、3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2020  11月13日(金) 10:00 ~ です。

 

<3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2020 経営者パネルトーク>
地球を救うために宇宙に想いを馳せる 「株式会社アストロスケール」
役に立たない、人のじゃまをする存在を創る 「GROOVE X 株式会社」
イノベーションで新領域を開拓する 「CYBERDYNE 株式会社」
原点は日本を代表する”金属加工の燕三条”「株式会社スノーピーク」
むこうが空ならこっちは海「株式会社 浜野製作所」
3歳にして人類の限界を感じ、中学生で生涯の研究テーマを決めた 「株式会社メルティンMMI」
切削技術を磨き航空宇宙業界へ進出。トゥール・ビヨンやレコードプレーヤーも開発する、”研究開発型”町工場「株式会社由紀精密」

 

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