ハチドリのひとしずく – 設計者の視点

地方自治体のゴミ収集業務は、清掃業務員と呼ばれる公務員が行う場合と、外部の廃棄物処理業者へ委託する場合との大きく2つに分類される。後者の民間委託は、益々加速し、全国の80%にまで及んでいる。この外部委託のゴミ収集車には、大きく「ISO14001」のステッカーが貼られていることが多い。「環境マネジメント」に積極的に取り組んでいる企業というイメージをアピールしているのだろう。ISO14001は、「PDCA」が基礎となっているらしい。組織の環境方針に沿った結果を出すために、必要な目的・プロセスを設定(Plan)→それを実施及び運用(Do)→結果を報告(Check)→パフォーマンスを継続的に改善するための処置をとる(Act)→再度Planを立てる、というサイクルを回していく仕組みだ。製造業に関わるエンジニアの得意とする取り組みに違いない。

 

【ISO14001-製造業界の取り組み】

事実、ISO14001に取り組む製造業界には、様々な取り組みがあった。生分解性樹脂(自然界に存在する微生物の働きで、最終的にCO2と水に完全に分解される樹脂)の開発に取り組んでいるのは、樹脂成形機メーカーだし、将来必ずLEDの時代が来ると判断しCO2の削減に貢献してきたのは照明器具メーカーである。熱を作るボイラーメーカーは、ボイラーの中を流れる「水」を管理することで、環境負荷の低減に貢献している。ちなみに、SOLIDWORKSでは、かなり古くからSustainability機能を搭載している。設計中の部品またはアセンブリ部品の材料、製造方法、運搬方法を変えたら、環境に与える影響がどう変わるのかを測定し即座にフィードバックを得られる。ワンクリックISO14001は、今日からでも運用可能である。
3R(Reduce、Reuse、Recycle)を社員に徹底させるための地道な努力は、業界を問わず取り組まれている。3Rの浸透が難しいと言われるサービス業界にあって、環境先進企業として有名な企業もある。この企業は、新人研修会で、「ゴミの分別ゲーム」なるゲーム感覚のアクティビティを実施し、知識を徹底させ、実業務で効果を上げているらしい。

 

【ハチドリのひとしずくの如く・・】

こんなにも様々な取り組みが行われている一方で、最近は「海洋マイクロプラスチック」問題があちこちで取り上げられるようになった。このままでは、プラスチック全体が悪いもの呼ばわりされ、全面的に使うなという議論に発展しかねない。これをマリンデブリ(海洋ゴミ)と言うなら、衛星やロケットの残骸で宇宙開発の妨げとなるスペースデブリ(宇宙ゴミ)もまた存在する。この宇宙ゴミもかなり深刻な状態なのだが、海洋ゴミのように、人間が目にすることがないため、なかなか自分達のこととしてとらえることができないでいる。しかし、こんな壮大で厄介な問題に取り組もうとしている企業もある。興味のある読者は、是非、SOLIDWORKS World Japan2019※1 に足を運んでほしい。まさに、「ハチドリのひとしずく」2 の如く突き進む、若き企業をお招きする。そこに問題があるからこそエンジニア魂は震えるのである。

 

※1 SOLIDWORKS World Japan2019 では 「宇宙ゴミ(スペースデブリ)」という世界一厄介な問題に取り組む宇宙ベンチャー
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※2ハチドリのひとしずく ――ちいさな力の大切さを教えてくれる、南米アンデス地方に伝わる話。「森火事に一滴ずつ水を運ぶハチドリに対して、森から逃げた動物たちは「そんなことして何になるのだ」と笑います。ハチドリは「私は、私にできることをしているだけ」と答えました……。」。

 

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