SOLIDWORKS World 2019 in Dallas ユーザーレポート
今回は、日本のユーザー会から参加された「亀山鉄工所」林義人さんにレポートいただきました。
今回がSWW初参加の林さまのユーザーの視点でのレポートです!
SOLIDWORKS World 2019レポート
2019.3.5 林 義人
私は岐阜県で板金製品を製造する企業でSOLIDWORKSを使用しています。
スキルアップするために独学だけでは限界を感じSOLIDWORKS Japan User Group(以下ユーザー会)に参加し、現在は地域リーダーとして活動しています。
ユーザー会ではいろいろな機能を学び、2018年にはCSWE認定技術者となりスキルアップできました。またユーザーとの絆は私にとってかけがえのない財産となりました。
今回はそんな私が“1ユーザーの目線”でレポートします。
DELMIAWORKSに期待
初日に「3DEXPERIENCE.WORKS」が発表されました。
設計(SOLIDWORKS)生産(DELMIAWORKS)計画(ENOVIA)シミュレーション(SIMULIA)これら4つのソフトを管理するもので私は特に生産(DELMIAWORKS)に注目しました。
弊社ではSOLIDWORKSと加工機は繋げています。いわゆるIoTです。これによりおおまかな生産の流れは作れました。しかし人手による工程では常に人による判断が付き物で、ムダが多く見受けられそれがボトルネックです。生産前段階で人による判断を潰し、ムリムラムダのない環境を構築するためさまざまなソフトを検討していましたが高額なため、悩んでいたところでした。ERPで受発注も管理できることから多品種少量生産の弊社に相性がよいのではないかと思います。DELMIAWORKSは弊社の問題解決に繋がると期待しています。
また発表では、設計者とメーカーやサプライヤの垣根を越えて製造に関係する人たちが、まるでSNSグループコメントのような感覚でクラウド上でミーティングしていました。
こうしてつながることができればシームレスでよりよいアイデアを込めたものづくりが実現できそうです。2D→3Dに移行した時、設計意図を機械やそれに関わる人に一気通貫でコミュニケーションでき、痺れるほどの衝撃を経験しました。この発表ではそれに似た感覚でとてもワクワクします。
SOLIDWORKS 2020 は高速化とコミュニケーション
現在私が使用しているバージョンは2019で大規模アセンブリでも処理が速く快適になりました。2020では図面も処理が速くなりそうです。またアセンブリ動作でフレキシブル部品が自動更新となります。これにより「CTRL+B」(再構築)連打が不要になりそうです。
2021では「CTRL+S」(上書き保存)連打がなくなることを期待したいです。操作中、意図せず落ちてしまう事がありCTRL+Sが癖になっています。
断面図とマークアップの機能も強化され他部門とのコミュニケーションに役立つ、と感じました。
しかし今回の発表で不安も…
今回「SOLIDWORKS WORLD」の名称が来年より「3DEXPERIENCE WORLD」に変わると大きな発表がありました。方針を反映したのでしょうが「SOLIDWORKS」の名が消える事が寂しく思います。
またそれを象徴するように発表された内容は、SOLIDWORKSよりも全体のソリューションを優先している印象がありました。ソリューションとあまり関係のないユーザーにとっては、ついていけないかもしれない…と思います。
クラウドに関してもデータは厳しく管理されていて、今の日本国内の環境だと難しい部分もあります。安心できる説明が欲しいところです。
3DEXPERIENCE.WORKSに負けない繋がり
会期中に開催されたセッションは260個ほどあり同じ時間帯では最大28個開催されていました。
参加した「Toby’s Tips and Tricks」は大変盛り上がり、日本でも共有したい内容だったため講師のTobyにお願いしたところ快諾してくれました。
食事会場ではとなりの人が気さくに話しかけてくれ意気投合しそのままSNSで繋がりました。
日本から12時間かけて着いた異国の地で「あの機能便利だよね」「これ困るよね」「あるある」などSOLIDWORKSを通じて性善説が働き、思いを共有できるのは本当にすごい事だと思います。
これは発表された3DEXPERIENCE.WORKS製品群に負けない位の繋がり。
これこそが今回の旅で最大のEXPERIENCEでした。次は日本でEXPERIENCEを広げていきます。
次回は…ソリッドワークス・スタッフの視点からSOLIDWORKS World 2019をご紹介予定です。
林さまは、SOLIDWORKS Japan User Group(SWJUG/エスダブリュージャグ)中部地区/岐阜・名古屋グループで地域リーダーとしてユーザー会の活動に参加・サポートいただいております。
SOLIDWORKS Japan User Group(以下ユーザー会)に興味をお持ちの方は以下のリンクから入会が可能です。