プロダクト デザイナー阿武優吉のSOLIDWORKS Industrial Designer ブログ01

これからのデザイナーはスケッチX3Dで勝負

皆さま、はじめまして。工業デザイナーの阿武 優吉(あんのゆうきち)と申します。本日より本ブログを担当させて頂きます。宜しくお願い致します。本ブログでは、デザイナーのために開発された3Dソフト(嬉しいですね~!)「SOLIDWORKS Industrial Designer」を使って、本当にデザインの仕事で使えるのか?(ココが一番大事です!)を検証し、実際に使用した感想や意見を本音でお伝えしていこうと思います。私がこのソフトを使うのは今回が初めて。いきなり仕事で使うので不安があるのが正直なところです(笑)。

Profile:
阿武 優吉(あんのゆうきち)
工業デザイナー
1972年1月25日生まれ
1995年 株式会社バンダイ入社。アニメキャラクターのプラモデルの設計を担当
1998年渡英
2001年 Central Saint Martins College of Art and Design大学院工業デザイン科卒業
2010年 株式会社アンノデザインオフィス設立
他種々のデザインアワード受賞経歴を持つ

 

これからのデザイナーに必要なスキルって?
さて、SOLIDWORKS Industrial Designerを使う前に、デザイナー(主に工業デザイナーとプロダクトデザイナー)のスキルについてのお話を。デザイナーの方々には「あたり前のこと言うな!」といった話で恐縮ですが、スケッチはデザイナーにとって重要なスキル。しかもデザイナーの描くスケッチは空想の絵じゃない。スケッチで描かれたモノは物理的に存在することが前提となっています。
しかし、この前提があっても、デザイナーと設計者の間で意見が噛み合わないことがあります。特に曲面構成の多いデザインでは、デザイナーがスケッチを見せながら「この滑らかさが欲しい!」と言うと、設計者は「あいまいだ!数値化してくれ!」と。まるで文系と理系のぶつかり合い。スケッチだけでは設計者を理解させられないので、粘土やスチレンフォームで形状サンプルも作る。本当にこのやり取りに多くの時間(=お金も)を消費します。
もちろん、このアナログな流れはデザインの仕事では基本なのですが、現在はデジタル、つまり3Dの時代。3Dによって、デザイン業務のあらゆる面の効率の悪さを解決できるのに、デザイナーが未だアナログな手法を多く用いるのは、時代に逆行しているように感じます。
“今後デザイナーに求められるスキルは何なのか?”と問われれば、私は“3Dデータが作れること”と答えます。デザイナー自身が3Dデータを作れれば、たとえ曲面構成の多い形状でも設計者に確実に伝わりますし、サンプルも3Dデータで素早く出来る。デザイナー、設計者の双方にとって嬉しいことだらけ。
私は以前勤めていた会社で設計の部署にいたので3DCADを毎日使っていました。その為、デザイナーとして独立した今でも、3DCADを使いながら仕事をしています。現在に至るまで、3Dのおかげで多くの恩恵を受けました。とはいえ、3DCADに触れたことのないデザイナーの中には、スケッチは得意だけど3Dはチンプンカンプンという方も多いと思います。でも大丈夫!このSOLIDWORKS Industrial Designerという3Dソフトでは、スケッチを描くことからスタートして3Dデータを作ります。皆さまが持つスケッチのスキルがまず必要なのです!

早速SOLIDWORKS Industrial Designerを起動させてみる。
用意するのはインターネットに接続したパソコン、そしてマウスとペンタブレット。おお!今風のデザイナー!といったメカニカルな机上を見ているだけで気分が盛り上がります。SOLIDWORKS Industrial Designerは左のノートパソコンで起動。右はいつも仕事で使っているパソコンのモニター。ちょっとノートの画面が小さいけど打合せなどで持ち運びたいのでOKかな。

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SOLIDWORKS Industrial Designerはクラウドソフトなのでネット環境下で動きます。まずwebブラウザを立ち上げ、3D EXPERIENCE Platformへアクセス、ログイン名とパスワードでログイン。ログインできるとダッシュボードというページが立ち上がります(トップページのようなもの)。どうやらこのページで設定をしたり情報を得たり、ネットを介していろいろ出来るようですが、私も未だよくわかっていません。これから沢山触って楽しんでみようと思っています。新しい発見ごとに本ブログに綴っていきます。

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さて、このページから早速SOLIDWORKS Industrial Designerを立ち上げよう・・うーん、ちょっと時間がかかる。ネット上なので認証もあって最初の立ち上げ時は起動に少し時間がかってしまうそうです。ここはイライラせずコーヒーでも淹れてきます。今日はここまで。
次回、Industrial Designで実際にスケッチを描くことに挑戦します。お楽しみに!

【プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ】
プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ02 -スケッチを描こう
プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ03 – 基本形状を作ってみよう
プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ04 – フリーフォーム(自由形状)で作ってみた!

SOLIDWORKS Industrial Designerに関する詳細は、下記バナーをクリックしてホワイトペーパーを確認いただけます。

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