プロダクトデザイナー阿武優吉ブログ11 – 落書きから始める3D -ペンタブレットでSOLIDWORKSを使ってみよう!- 01
こんにちは、阿武です。皆様ご無沙汰しております。前回から少し間が空いてしまい申し訳ございませんでした。実は、この期間に新しいネタを仕込んでおりました!今日から数回にわたってお話しさせて頂きます!
SOLIDWORKS 2018の新機能。
前回までのブログではSOLIDWORKS Industrial Designerを主に使っていましたが、今回のお題はSOLIDWORKSの話です。皆様ご存知の通り、SOLIDWORKS 2018には新機能が搭載されています。それも驚くべき機能が!何とSOLIDWORKSでタッチモードが使えるようになったのです!つまり、SOLIDWORKS Industrial Designerとほぼ同様の機能が搭載されました。待ちに待ったこの機能、早速使ってみました。
Wacom Cintiq Pro
先ずはタブレットを準備します。今回使うのは「Wacom Cintiq Pro 16」。Wacomの15.6型液晶の最新タブレット。早速箱から出して接続してみよう。と、その前にドライバーをインストールする必要があるのでWacomのページにアクセス。ドライバーがインストールできたら、後の接続は超簡単。付属のUSBケーブル、DISPRAY PORT、電源ケーブルを繋げるだけ。そして電源をON。お、タブレット右上のアイコンがいくつか光っている。これらのアイコンは、画面などの設定作業、タッチパネルのON/OFF切り替え、キーボード機能のON/OFF切り替えなどで使います。光っているアイコンに触れるだけでいいので、とてもわかり易いインターフェースデザイン。それだけでなく、タブレット本体、パッケージ、取扱説明書、付属品に至るまで、全てのデザインがシンプルでカッコイイ。デザイナーという職業柄か、箱から取り出すだけでワクワクしてしまいます!
WACOM Pro Pen 3D
さて、次はペン。「Wacom Cintiq Pro」には「Wacom Pro Pen 2」が付属していますが、今回は別売りの「Wacom Pro Pen 3D」を使います。付属のペンがあるのに何故って?理由は、「Wacom Pro Pen 3D」は、3Dソフトを使うための機能が搭載されているからです。描き心地の良さは変わらず、同時に3D作業も行えるというスグレモノなのです。そこで、私決めました!これからマウスは使わない!途中で使いたくなるかもしれないけど絶対使わない!今回のお題では最後までこの「Wacom Pro Pen 3D」でやってみる!
ペンツール。
よし!準備完了!早速絵を描いてみよう。新規部品で正面にスケッチ。おー、ペンのアイコンがある。これが新機能のペンツールだ。タッチモードで使えるコマンド。ペンタブレットを接続した優越感を味わえる(笑)。コマンドを選択したら線の太さと色を決定し、エイッと線を描いてみる。スーッとラクに描けた。相変わらずこのペンタブレットはスラスラ描けるなあ。紙に描くことと本当に変わらない感じ。ペンには筆圧がかけられるので、線の太さに変化をつけられます。あれ?つけられない・・。全て同じ太さになってしまう・・。あ、そうか!SOLIDWORKSは3DCADだった。主に工業製品を設計するためのソフト。絵を描くソフトじゃないよね。筆圧で線の太さに変化をつけることは不必要なのか。うん、わかる。わかるけど筆圧検知機能がもったいないじゃん!2019以降のバージョンに期待します。でも、基本になる太さは設定できるので、太さ違いの線を描くことは可能だから良しとするか。
基本事項。
ここでペンツールの基本をちょこっと説明します。描ける線は基本3種類。フリーライン、自動形成、自動スケッチエンティティ。フリーラインはそのままの意味で、自由に線が描けます(写真のAの円)。自由なので正円は描けない。ただの落書きの円。次に自動形成(写真のBの円)。フリーで描くのだけど、正確な直線や円が描ける制御が働きます。最後に自動スケッチエンティティ(写真のCの円)。これは凄い。作図コマンドを選択しなくてもCADの線がペンで描けます。しかも自動スナップが働いています。原点の周りに円をクルッと描けば、その中心がきちんと原点にスナップします。じゃあCAD作業においてフリーラインはあまり意味ないじゃん?って考えた方いますよね。いえいえ、フリーラインで描いても、AからB、BからCとクリックだけで変更することも可能なのです。
贅沢な使い方をしてみる。
慣れてきたので、いろいろ描いてみよう。フリーラインで落書き。先述通り、SOLIDWORKSは絵を描くソフトじゃないから綺麗に絵を描く必要はない。まー、絵がヘタクソだから言い訳なんだけど・・。コーヒーが飲みたくなったのでコーヒーポットの絵、電車が好きだから特急列車の絵、好きなように描いてみた。でもこれ、アイデアスケッチを保存するのに使えそうだよ。とりあえずファイル名を付けて保存しておこう。「SOLIDWORKSを紙として使う」という、とても贅沢な使い方。高価なお絵描きパッド(笑)。こんなこともペンタブレットを接続すれば可能ですよ~。
さて次回は、さらに贅沢な使い方を・・いや、SOLIDWORKSでのデザイン作業や3Dデータ作成に、どうペンタブレットを使うかという話に進みます。お楽しみに!
【過去のプロダクト デザイナー阿武優吉ブログ】
プロダクト デザイナー阿武勇吉ブログ07 – SOLIDWORKS Industrial Designerでアートに挑戦!
プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ08 – Industrial Designerでアートに挑戦!02
プロダクト デザイナー阿武優吉ブログ09 – Industrial Designerでアートに挑戦!03
SOLIDWORKS 2018の新機能については、下記サイトから確認いただけます。