SOLIDWORKS VisualizeにRTXアクセラレーションを導入

SOLIDWORKS Visualize 2020 SP0は、NVIDIA RTXテクノロジーをフル活用するSOLIDWORKS Visualizeの初の公式製品リリースです。NVIDIA Iray SDKをベースに構築されたVisualizeは、NVIDIA Quadro RTX GPU内のTensorコアとRTコアを活用して、準リアルタイム レイ トレーシングとAIノイズ除去による最高品質の実写的なレンダリング製品画像を実現します。

当社独自の性能ベンチマークでは、同一のRTXハードウェア環境でVisualize 2020は2019 SP4よりも平均30%スピード アップしました!シーンによっては、最大50%スピード アップしています!レンダリング性能が著しく向上したのです。

これをもっと大きな観点で見てみると、レンダリングに5分かかっていたHDサイズの画像が2~3分でレンダリングできるということになります。これ自体で著しい向上と言えますが、何百、何千の画像で構成される長いアニメーションともなると、さらに大きな効果が望めます。10秒の長さのアニメーションのレンダリングに丸1日かかっていた場合、半日程度で終わることになります。

Visualize 2020では、次のシーンのレンダリングがフルRTXアクセラレーションで30%速くなりました。

図1 – NVIDIA Quadro RTX 6000:HDサイズ:1000パス:60秒(2019 SP04と比べて最大35%の速度向上)

 

図2 – NVIDIA Quadro RTX 6000:HDサイズ:1000パス:2分間(2019 SP04と比べて最大30%の速度向上)

 

リアルタイムをオン

NVIDIA Quadro RTXハードウェアでは、このような高速のパフォーマンスが得られるため、SOLIDWORKS Visualize 2020でAIデノイザーをオンにするレンダリング パスを指定できることが分かりました。

以前はパスはハード的に10に固定されていましたが、たとえばパスを1にするなど好きなように設定できるようになりました。これを設定しつつ、双方向アクセラレーション モードを「固定」に設定した場合は、真のリアルタイム レイ トレーシングになります。

NVIDIA Quadro RTX 6000でレンダリング バスをわずか1に設定してから、このストーム トルーパーのヘルメットの画像をチェックしてみてください。ノイズがありません!

 

図3 – NVIDIA Quadro RTX 6000:HD解像度モデルのレンダリング パスを1に設定、協力:JL Audio, Inc.、Bill Hamze氏

 

同じストーム トルーパーのヘルメットをリアルタイム表示のターンテーブルに乗せているところです。パスの設定をわずか1にしてAIノイズ除去をオンにした状態です。これこそ、真のリアルタイム レイ トレーシングです!

SOLIDWORKS Visualize 2019 SP05にも搭載

最近では、多くのユーザーがNVIDIA RTXグラフィックス カードを使っています。 SOLIDWORKS Visualizeで優れたパフォーマンスをすでに達成しているNVIDIA Quadro RTXグラフィックス カードの技術を、余すことなく活用したいと私たちは考えました。そこで、フルNVIDIA RTXアクセラレーションを導入することにしたのです。Visualize 2019 SP05でも部分的にサポートされる予定です。まだVisualize 2020を導入する予定はないものの、RTXハードウェアをお持ちの場合は、Visualize 2019 SP05をお使いいただければ、最終品質のレンダリングが従来よりも最大50%高速化します!

ドライバのアップデート

*この部分は非常に重要*

ご説明した非常に高いパフォーマンスを活用できるようにするため、SOLIDWORKS Visualize SP05(および2020)には、SOLIDWORKS 2019 SP0のリリース時に認定されていたドライバよりも少しだけ新しいバージョンのドライバが必要です。 ほとんどのグラフィックス カードには、当社のドライバ認定Webページに掲載されている新しいバージョンのドライバ(2019、2020の両方で使用可)が付いています。ただし、お使いになっているハードウェアに、掲載されている新しい認定ドライバが付いていなくても、心配はありません。もう少しお待ちいただければ、SOLIDWORKS CADとSOLIDWORKS Visualizeの両方で問題なく動作する最新のドライバをNVIDIAから直接ダウンロードできるようになります。

SOLIDWORKS Visualizeのお客様にこのような素晴らしいパフォーマンスを提供してくださったNVIDIAの革新的なチームの皆様に厚く御礼申し上げます。

 

田口 博之

田口 博之

マーケティング部 プロダクトマーケティング担当