コンカレント・エンジニアリングは実現可能です。

部門間のすりあわせだけでは、残念ながら実現できない?

 

コンカレント・エンジニアリングとは、1980年代の自動車産業研究によって提唱された概念です。釈迦に説法ではありますが、企画・設計などの上流工程と、製造・試験などの下流工程を同時並行(コンカレント)的に実施し、開発プロセスを可能な限り短縮化する手法です。このコンカレント・エンジニアリングに対して、従来の製造工程は、ウォーターフォール(water fall=滝)型開発と呼ばれます。その名称通り、上流から下流へ順番に工程が流れるように進む手法です。

コンカレント・エンジニアリングの採用による大きなメリットの第1は、SOLIDWORKSを用いた製品設計に対し、製造部門が実際に加工・組立する場合の問題点を指摘することで、前もって製造時に不具合が発生しない設計へと修正することが可能な点です。実際に製造してから試作によるテストを実施する工数を削減できたり、事前に設計を最適化することで手戻りを極力防げるため、開発スピードの向上とコスト削減が見込めます。SOLIDWORKSなら、コンセプトから製造までの総合的なプロセス ソリューションを提供しているため、設計、視覚化、コミュニケーション、検証(シミュレーション)、コスト計算、製造、検査、文書作成、管理をすべて単一の環境で実行できるため、その効果は大きいと言えます。設計の初期段階から立場の異なる多部門間で連携作業をすることで、構想と工程を1か所でまとめることができ、複数製品を同時並行で開発できる点も、コンカレント・エンジニアリングのメリットと言えるかもしれません。設計構想や生産プロセス、また使用する部品などの共通化によって、ひとつの工程で複数ラインを同時並行するプロセス設計を実現すれば、多品種少量生産にも対応が可能になります。

こう言うと、メリットばかりのように感じますが、実際には、落とし穴もあります。

まず、ウォーターフォール型のプロセスに慣れている企業では、、そもそも設計データや製造データの交換が簡単ではありません。設計部門では、設計における共通語を用い、製造部門では、製造における共通語を使うため、関係者全員が確実に、正しい理解で、最新のデータにアクセスしているかどうか保証できないかもしれません。結局、上流、下流という流れの中で情報連携にミスが生じ、混乱を生じる原因になってしまうと考えられます。また、連携作業といっても、初期段階、つまり設計段階におけるコラボレションでは、結局、設計側の負担が大きくなるため、この部門へのソリューションが必要です。

日本は古くから、「あうんの呼吸」と表現される能力を発達させてきました。つまり、「すり合わせ能力」が発達している日本では、コミュニケーションのほうが、言葉よりも「文脈」に大きく依存するからです。しかし、この「すり合わせ能力」が、逆に、文脈を読まない「突然変異(イノベーション)」を妨げる要因であるといわれる時代になってしまったのです。
さて、コンカレント・エンジニアリング、あなたの会社で実現させるために何から始めましょう。

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