ネジが外れる?

締め付けたネジは外れないようにしたい。。。。のは当たり前。

靴く締めたネジがガタガタして外れてしまう原因は何でしょう?
まぁ、それがメンテナンスですから、点検を怠る事無く、ルーチンワークにした方が事故も防げて良いですよね。
一方、ネジが外れる原因を予め予想していくことは大切なことです。
ネジがどう外れていくか、ということをシミュレーションするのではなく、どうなるとネジが外れやすくなるのか、を予測して対応することがエンジニアリングです。
例えば、軸受けを固定しているネジを考えてみましょう。

 

解析タイプは、「固有値」を選択します。
モデルですが、どこまで簡略化できるでしょうか。ネジがだんだん外れていく現象をシミュレーションしたいわけではないので、ネジもワッシャーも不要です。シャフトはどうでしょう。ネジが直接働くのは、ベアリングですから、シャフトも不要ですね。ベアリングとベアリングを固定するトレーナーの2部品だけで解析してみましょう。SOLIDWORKSのアセンブリ部品について「抑制「などしなくても、「解析スタディ」で解析に不必要な部品を除外できます。

 

ここでは、2つの部品は同じ材料(素材):ステンレス、であると仮定しています。
拘束(支持)条件を設定します。支持されているのは、ネジの部分ですから、ネジの部分を固定にしてみましょう。

 

固有値スタディタイプは、材料と拘束(支持)条件だけで、デフォルトの5次モード(5つの固有値)を計算します。「解析実行」ボタンをクリックるだけです。
「結果の比較」コマンドで、4次モードまでの結果を表示します。

 

どうみても、トレーナーの部分しか振動しないように見えます。何故でしょう?
何故なら、「固有値スタディ」とは、部品またはアセンブリ部品の「揺れやすさ(振動しやすさ)」をシミュレーションするのですが、観察したかったネジの位置に、固定(支持)条件を設定していまったので、振動しなく(揺れなく)なってしまったのです。これでは、ネジが外れるわけがありません。
拘束(支持)部を他に移動させて、ネジ周りの振動(揺れ)をシミュレーション(検証)する必要があります。ベアリングを支えるトレーナーを拘束(支持)するように変更してみましょう。結果は、次の通りです。

 

アニメーションで確認したい方は、下図をクリックして下さい。

 

いずれのモードも、ネジの外れに影響を及ぼしそうな挙動を示すことがわかります。
しかし、ここで注意すべきは、トレーナーがどの方向に揺れることが多いのか、その方向にベアリングが共振することが最も、ネジを外す原因になるだろう、と予測することです。また、どのような「周期」の振動に対し、ベアリングが振動するのかもチェックが必要ですね。(image_08)
チェックのためには、「固有振動数表示」コマンドを使用して、正しく「周期」を確認しましょう。このベアリングは、とても小さい周期の振動に大きな共振を示す可能性があることがわかります。一方、振動しないようにするにはどうしたら良いのでしょうか?
①支持位置を変化させることは可能か?可能であれば、支持位置により近く
②揺れる方向に支えるリブなどの追加は可能か?可能であれば、振動しやすい(揺れやすい)方向に剛性を上げることが大切
機械設計者は、強度、熱、振動、に注意が必要です。是非、Simulation Professionalをお役立て下さい。

 

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