クラウドプラットフォームで製品データ管理する5つの利点:その2

パート1で説明したように、組織はリアルタイムなコラボレーションと、状況に応じた判断とプロセスを可能にするために、クラウドテクノロジを採用する傾向にあります。クラウドベースのプラットフォームでデータと製品のライフサイクルを管理することの利点を引き続きレビューしてみましょう。

3. 企業のエコシステムをつなぐ
成功する組織は、サイロ化されたシステムやリソースを破り、つながったからこそエコシステムの力が発揮できることの重要性を発見しています。何かにつながる一連のアプリケーションが増加しつつあり、かつ、クラウドプラットフォームが成長する企業をサポートできる環境が整ってきたため、必要な時にたった1つのアプリケーションで機能とユーザーをシームレスにつなぎ合うことができます。たとえば3D CADを使う場合、プラットフォームへアクセスするだけで、プラットフォーム上で利用可能な、3D CAD以外の全てのアプリへアクセス可能になります。プラットフォーム上のアプリケーションはシームレスに連携し、同じデータ構造をサポートし、情報を共有して視覚化できるため、独立したツール間のデータ互換や連動性について心配する必要が無いのです。追加のソリューションを探したり、複数のベンダーから購入したツール間のバージョン管理も必要ありません。また、各アプリケーションは、統一されたUIを共有しているため、新しいアプリを使い始める場合の学習曲線は極端に短くなるでしょう。最終的には、プラットフォームを使用して組織全体のデータを結び付けることになり、設計からシミュレーション、製造、品質保証、納品まで、製品のライフサイクル全体を管理できるということです。

4. 総運用コストを削減する
クラウドベースのプラットフォームを採用することで、ハードウェア、ソフトウェア、またはその他のインフラストラクチャを購入、インストール、管理する必要がなくなり、運用コストの削減、製品開発の迅速化を図ることが可能になります。一般的には、コストと時間のかかる社内配備を避けることができ、必要なソリューションへのアクセス優先順位を上げることができるでしょう。クラウドベースのプラットフォームを使用することで、初期投資だけでなく、結果的に、現在進行中の運用費用も軽減され、総運用コストが削減されます。サービスプロバイダのインフラストラクチャを活用すれば、自社のデータセンター設置面積を最小限に抑えるか、または究極的には、無くすことができます。アプリケーションの自動更新は、メンテナンス作業の軽減にも役立ちます。クラウドのプラットフォームは、IT部門の間接費を最小限に抑え、契約コスト、サービスレベル契約、または使用契約に関わる管理リソースを軽減できます。

5. 常に最新のテクノロジーを使用する
クラウドベースのプラットフォームでは、最新のアプリケーション機能がリリースされると即座に利用可能になります。設計者、エンジニア、アナリスト、プロダクトマネージャを問わず、全ての人が、即座に新しい機能または修正された機能にアクセスできることで、より効率的なワークフローと、状況に応じたチームワークが生まれます。SaaS(Software as a Service)のリリースは、皆さんが想像している以上に頻繁に行われ、新しい機能の追加に驚かれることでしょう。クラウドベースのアプリケーションは、専用のデータセンターで実行されるため、ハードウェア、およびネットワークテクノロジを利用した最大限のセキュリティが確保されます。

以上のように、クラウドベースのプラットフォームは、これまで以上のデータセキュリティを確保しつつ、運用コストを削減しながら、すべての関係者とデータ、そしてエコシステム全体をシームレスにつなげます。クラウドベースのプラットフォームの導入によって、現状の約三分の一のコスト削減を可能にすると推測されます。IT部門の間接費カットを含め、製品化までの開発時間を短縮することでさらなる利益を獲得できることは、組織全体としての利益を獲得することに他なりません。

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