SOLIDWORKSユーザーが腹落ちする3DEXPERIENCE WORKS活用例 – 3DEXPERIENCE World 2020 Day2 レポート

Day2のジェネラルセッションでは、心臓ともいうべきR&Dチーム からのメッセージです。

ダッソーシステムズR&D責任者Florence HU (R&D)からは、学びの場としての、3DEXPERIENCEプラットフォームの紹介がありました。

皆さんが働く業界。業界には、業界特有の世界観、プロセス、ソリューションおよびチャレンジがあります。それを学ぶことによって、新しい目的が生まれ、新たな挑戦が始まります。私達が、現在まで、この3DEXPERIENCEプラットフォームを開発していく上で、学んだ業界別の知識、ノウハウを一か所に集約し、業務にお役立ていただける知識として公開しています。これを、これから仕事を持つ学生の皆さんに学んでいただき、認定試験も設定して、これからの長い旅路に備えていただければと思っています、と。

続いて、SOLIDWORKSのR&D Vice President Kumar Manish他、3名が、オペレーションシステムとしての3DEXPERIENCE プラットフォームをSOLIDWORKSも使いながら利用する方法を説明します。

例えば、エンジニアを数名抱える製造業企業では、こんな使い方ができるでしょう。

どんな企業でも、お客様ニーズに基づいてお客様の要求するエクスペリエンスを与えたいと思って製品を作っているはずです。例えば、ここでご紹介する企業は、ガーデニング機器を製造しています。設計者(エンジニア)は、どうしたらお客様の要求するエクスペリエンスを適えることができるのか、常に頭の中で色々なことを考えています。リビングでくつろいでいる時、足元で動いている「お掃除ロボット」を見て、ひらめきます。「あっ、芝刈り機もロボットにしたら、すごく便利だろうな」と。早く仲間に知らせたい。そんな時、いつでもどこからでも、デバイスを問わずアクセスできるCollaborative Business Innovatorが設計者を助けます。設計者は、「3D Swym」アプリで、ひらめきを写真に撮って共有。Facebookやブログに投稿するのと全く同じです。こんな時、デザイナーは、ブラウザーベースで起動するアプリを持っていたら、ササッと絵に描いて、画像、いや、3Dデータを共有することもできるわけです。ササッと自由曲線の多いなめらかな3D形状を描けるアプリが、3D Sculptorです。Swymに投稿されたアイデア、競合情報、キーとなるテクノロジー、情報は共有している誰でもが閲覧できます。もちろん、社長も、他のエンジニアもです。いいじゃないやってみよう!という多くの声を集めて、さっそくエンジニアリング部門長は、Project Plannerを使ってプロジェクトを作成。タスクやマイルストーンを設定して、担当者に詳細なタスクを渡します。これで、関係する全ての担当者がプロジェクトに参加し、エンジニアリング部門長や社長は、スケジュール感を共有できます。もちろん、タスクを割り振られた担当者は、Collaborative Business Innovatorで、「お知らせ」を受信し、自分に与えられた詳細なタスクを知り、業務を遂行できます。別のエンジニアは、他のコミュニティにも参加していて、SOLIDWORKSで設計しています。異なるコミュニティに参加することで、違う知識やノウハウが得られるかもしれません。また、SOLIDWORKSから、Part supplyにアクセスし、必要な部品を検索して、アセンブリにSOLIDWORKSのネイティブファイルとして取り込むことも可能。1人しかいないデザイナーが、今日は出張。みなさんの企業なら、どうなってしまいますか?いつでも、どこでもアクセス可能なブラウザーベースの3D Sculptorなら、持参してきたiPadからアクセスし、デザインを修正することもできてしまいます。

ここで、R&DのManishが、iPadを持って設計変更!! マウスの無い、iPadで、デザインできることを証明。プログラミング(R&D)じゃなくて、設計者になれば、とAaron からのお墨付きが。。。

話しは、3D Creatorに。作った部品がちょっと重いかもしれない、そんなときはどうしていますか?そんな時は、Design Guidanceを使って、自動的に肉厚な部分をシェイプし、コストカットしましょう。これもAIおよび機械学習機能を搭載したからこそできること。まだ始まったばかりですが、どんどん皆さんの作業環境は変ります。そして、機械エンジニアは、SOLIDWORKSで作成したアセンブリを CATIA ELECTRICAL 3D Designerに統合。デザイナーは、いつでも、どこでも、デバイスを問わず、設計できることをご理解いただけましたでしょうか。

デザイナーは、動作テストが必要だと感じます。3DEXPERIENCE WORKSポートフォリオでは、衝突解析、非線形動解析のソリューションも有しています。プラスチックで製造するつもりの筐体について、衝突における変形形状を解析します。解析結果の評価にも、ブレーンストーミングは必要です。設計を変更し、変形状態を比較。同様に、樹脂流動プロセスを評価することもできます。設計者は、製品が、安全であるということ、持続可能であることを保証しなければなりません。そのためにも3DEXPERIENCE WORKSポートフォリオは一役を担っています。エンジニアは、製品テスト、製品の最適化および製造性を検証し、その妥当性を共有して設計を先に進めるエクスペリエンスを実感するでしょう。3DEXPERIENCE WORKSポートフォリオの最後は、「製造」です。設計と製造の間には、製造性に関するいったりきたりのギャップが存在します。SOLIDWORKSには、強力なモールド設計機能があることはご周知の通り。DELMIA WORKSロールには、もう一歩先のテクノロジーが搭載されています。ツールパスを作成し、マシニングキネマティクス のシミュレーションが可能なのはもちろん、製造に関するスケジュール、プロセスと生産アロケーションまで、品質を確保しながら製造プロセスを管理できます。Makeを使えば、サプライヤーを検索することもできますよね。

では、社内のマーケティング担当者は、このコミュニティにどう関われるのでしょう。そう、営業のための資料を作成しなければなりません。ブラウザーベースのアプリケーションを使って、まるで写真のようなコンテンツを、実際の製品製造をすることなく仕上げることができます。

この芝刈り機のプロトタイプ作成までにかかった時間は、わずか1週間。いかがでしょう、皆さんの職場で、どんな変化が起きそうか、

業務がどんな風に変化しそうか、ご理解いただけましたでしょうか?

最後は、ビジネスモデルとしての3DEXPERIENCE プラットフォームの側面が紹介されました。

ビジネスモデルとは、「ビジネスとしてお金を継続的に稼ぐ仕組み」とでも言いましょうか。4つの柱から構成されていると言われています。「お客様は誰か?(Who)」、「何の価値を提供するのか?(What)」、「どのようにその価値を生成/提供するのか?(How)」、「なぜそれが利益を生み出すのか?(Why)」です。この4つを、プラットフォームから導き出す、ということです。そのために、私たちは、5つのカテゴリをご提供します。「IDEATION EXPERIENCE」「BUSINESS EXPERIENCE」「DATA SCIENCE EXPERIENCE」「TRADING EXPERIENCE」「RELATION EXPERIENCE」です。実際に3DEXPERIENCEプラットフォームを導入いただいたお客様の例で言えば、腕時計を設計、製造している「Bryo」様。最高責任者は、日々、3DEXPERIENCE プラットフォームから、市場動向、競合情報を検索、類似するデザインの検索から始まり、コニュニティへの書き込みを閲覧、自社製品へのコメントを閲覧します。こうすることで、次の新しいお客様を見つけたり、市場が要求しているエクスペリエンスを見つけることができるのです。

「TRADING EXPERIENCE」は、Make、Engineering、Part Supplyに他なりません。SOLIDWORKSがそうであるように、3DEXPEIENCEプラットフォームもまた、皆さんの時間とお金を有効に使うお手伝いをさせていただきます。Makeでは、既に、4,000以上の製造ネットワークが構築されています。このネットワークの強みは、ほぼ全ての皆さんが、SOLIDWORKSユーザー様とCATIAユーザー様だということです。このネットワークから得られる知識、ノウハウはとても大きいものだと感じます。Makeが、SOLIDWORKSからもアクセスできることをご存知でしたか?新たにENGINEERというカテゴリができ、いわゆるエンジニアリングサービスを提供するサプライヤーネットワークも構築されています。設計の補助をしたり、シミュレーションサービスをする企業も登録されています。「IDEATION EXPERINCE」は、最高のオンラインインタラクティブエクスペリエンスを提供します。コミュニティを作って、アイデア出しをする。そこにこそ、ビジネスモデルを構築していく鍵が無限大に広がっていると言っても過言ではないでしょう。

続くセッションでは、3DEXPERIENCEプラットフォームを既に使ってビジネスしているお客様によるディスカッションです。

市場には、常に、アーリーアダプターと呼ばれる、流行に敏感で、自ら情報収集を行い判断する層があることが知られています。新しい商品やサービスなどを早期に受け入れ、次の消費者層に大きな影響を与えるとも言われています。SOLIDWORKSが25年前にこの世に生まれ出た時、2次元ユーザー様はもちろん、数百万円もしたハイエンドCADユーザー様は見向きもせず、「まぁ、10年もてばいいほうじゃないの」と厳しいお言葉を頂戴しました。そんなおもちゃのようなCADもりっぱな成人になりました。エンジニアには、その時代の進化したテクノロジーを搭載した武器が必要になることもあります。そんな側面から、プラットフォームの活用をご検討下さい、という、Day2でした。

 

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Dassault Systemes SOLIDWORKS Corp.は、データの作成、シミュレーション、管理、テクニカル コミュニケーション、電気設計、ビジュアリゼーション、コラボレーションを行い、エンジニアリング リソースの革新と生産性を達成するための完成されたソリューションを提供しています。