コピー＆ペーストの隠しオプション

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図形を複製するときに、[コピー]コマンドを使うことはよくあると思います。
他の図面から図形を複製するときや、Windows機能のコピー＆ペーストに慣れている方は、[コピー]コマンドの代わりに[クリップボードへコピー（「Ctrl」+「c」）]、[貼り付け（「Ctrl」+「v」）]を使う方も多いかと思います。しかし、この[クリップボードへコピー][貼り付け]は、基点を指定できないという不便なところがあります。[クリップボードへコピー]したときは、コピーする図形全体の左下が自動的に基点になってしまいます。そんな不便なところを解消する隠しオプションがあります。


図のように机と椅子の図形を、コピー＆ペーストで横に並べてコピーしたいと思います。

 

2つの図形を選択して、リボン[挿入]タブ-[クリップボード]-[クリップボードへコピー]を選択、もしくは「Ctrl」+「c」キーを押します。

 

続けて、[貼り付け]を選択もしくは、「Ctrl」+「v」キーを押します。


カーソルにコピーする図形のイメージが表示され、[コマンドウィンドウ]に「宛先を指定>>」と表示されますが、ここでクリックせずに、キーボードから「b」と入力して[Enter]キーを押します。

 

[コマンドウィンドウ]に「参照点を指定>>」と表示されるので、コピーの基点となる位置（ここでは机の左上の点）をエンティティスナップなどを利用して指示します。

 

すると、指示した基点で貼り付けすることができます。

 

Draf tsightでは指定できるコマンドオプションは実行中に[コマンドウィンドウ]表示されますが、この「B」オプションは表示されない隠れたオプションになっています。
地味なオプションですが知っていると得するオプションだと思います。

 

阿部秀之

有限会社アーキビット代表。
一級建築士、一級建築施工管理技士。建築設計のほか、Webアプリケーション開発なども手がける。
DraftSightの著書に『やさしく学ぶDraftSight』『7日でおぼえるDraftSight』（いずれもエクスナレッジ刊）がある。

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