COVID-19対策用の人工呼吸器をインドのNPOがわずか8日間で開発 ダッソー・システムズのオープンラボを活用

※ダッソー・システムズの取り組みについてBlog記事を転載いたします。

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の世界的拡大に対応する一貫として、ダッソー・システムズ のオープン・イノベーショ ン・ラボ である3DEXPERIENCE Labは、安全かつ手頃な価格で製造しやすい「スマートベンチレーター」 (人工呼吸器) の開発を支援しています。インドのNPOであるInali (イナリ) はこのラボを活用し、8日間未満で開発を実現させました。本件はダッソー・システムズのYouTubeチャネルでもご覧いただけます。

 

 

医療用支援器具の製造を行うInaliは、ダッソー・システムズが2020年3月に新設したCOVID-19対策のためのコミュニティ (OPEN COVID-19オンラインコミュニティ) を利用して、コミュニティに参加している設計者や医療従事者と共同で開発に取り組みました。機器のエンジニアリングについてはコミュニティに参加しているインドのメンバーからの支援を受けました。

 

「スマートベンチレーター」の設計と開発には、ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームが使用されました。このプラットフォームの特徴は、専門性の高いアプリケーション群をクラウド上で利用し、機器や人体、都市や資源といった複合的な専門性が求められるプロジェクトの協業を進められることです。そのため今回の感染拡大時のように、開発メンバーのそれぞれがリモートワークの状態にあっても、高度なプロジェクトを遂行できます。「スマートベンチレーター」の開発においては、Inaliは各地に分散する専門家やイノベーターのコミュニティとリアルタイムで共同作業を行い、コミュニティ全体の知識やノウハウを使うことができました。これによって、3Dモデルの設計とエンジニアリング、各機能のシミュレーション、プロトタイプの製造と検証を迅速に行い、「スマートベンチレーター」の開発を完了させることができました。今回開発した「スマートベンチレーター」は、必要な空気速度や空気圧などのパラメータの性能指標を特定し、それに応じて機器の動作パラメータを自動調整するように設計されています。個々の患者に適切な酸素レベルと、信頼性の高い安全な使用に必要な安全指標を特定するように設計されています。

 

 

人工呼吸器は、COVID-19に苦しむ患者の治療に重要な役割を果たします。インドでは、症例数の増加に伴い、人工呼吸器とその製造に必要な輸入部品が不足するリスクが生じています。 今回Inaliが考案した「スマートベンチレーター」は、地域の病院や政府機関の差し迫った医療ニーズに応えるために、現地調達が容易な部品を使い、迅速に製造できるように設計されています。Inaliは、「スマートベンチレーター」の設計と製造の詳細をオープンソース情報として公開し、国地域を問わず、誰でもダウンロードして製造できるようにします。

 

ダッソー・システムズの3DEXPERIENCE Labは、現状打破をミッションとするプロジェクトの育成と、社会の変革を目的としたオープン・イノベーション・ラボとスタートアップ支援のプログラムです。 ダッソー・システムズの3DEXPERIENCE Lab では、COVID-19の感染拡大防止に向けて数多くのプロジェクトを進めています。詳しくは下記サイトをご参照ください。

https://go.3ds.com/opencovid19 (英語)

 

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