自動化が進まない本当の理由

新型コロナウイルスの発生によって、学校に行けない、会社に行けない、移動の自粛、ライブ観戦できないという状況になり、その対応として社会全体がデジタル技術を活用せざるを得なくなっているという状況が明らかに存在する。これまで、デジタル技術は、ある領域の人達のもの、と理解されていたように思うが、ここにきて一気に、「デジタル」を実感した人が急増した。言葉を変えれば、「自分はデジタルには無関係だと思っていた人でさえ、デジタルの可能性を実感する機会を得た」ということである。

この波を受けて、製造業でもDXの取り組みを本格化している記事が目立つようになってきた。「コト売りへのシフト」「デジタルとリアルの融合」「AIの活用」などなど、取り組み方は企業それぞれに適した方法を模索している。一方で、「強い現場力」が命である製造業では、その場にいることが重要であり、世に言うテレワーク化などあり得ない話だ、という記事も見うけられる。この新型ウィルスとの闘いは、決して短期的なものでないだろうことに誰もが気づいているはずであり、次の一手が欲しい。この数か月間で最も大きなリスクは何だったのか。そして次の波を乗り切るために、想定されるシナリオと対応策を講じておくことが求められる。実際に製造業が最も取り組みやすいDX(デジタルトランスフォーメーション)の1つに、「作業の自動化」がある。が、「現場力=人間力」に依存してきた製造業は、「自分はデジタルに無関係」と、この課題に目を背けてきたのではないだろうか。

複雑な作業はロボットでは無理。ロボットは高価。何よりも、ロボットが動き出したら自分の居場所が無い。理由は様々あろう。が、「製造業が自動化に興味が無いなら、自分達が」と、低価格ロボット開発に参入してきたのはソフトウェア企業である。ドローンがそうであるように特殊な技術が無くても汎用のボードに機能をモジュール化して搭載すれば、大掛かりでメンテナンスが難しい「重くて固定式ロボット」はいらない。シンプルなハードウェア(例えばドローン型?)が、AI認識に基づくフレキシブルな作業を代行してくれるかもしれない。需要があるところに進化はある。新型コロナウイルスの影響を受け、いつもよりハードな現場作業を強いられていた製造業とは異なり、テレワークで考える余裕のあった異業種が新しい切り口を投じてきた感はある。新型コロナウイルスが終息したら、元にもどるだろうと考える企業と、そうはならないだろうと考える企業の差は、自ずと明らかである。

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