3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2020 Day4 経営者パネルトーク(後半)ハイライト

Day4 午後は、SOLIDWORKSを良く知っている経営者の皆さんからの身近で親しみやすいメッセージが伝えられました。

まずは、お忙しいところ「経営者パネルトーク」にご登壇いただきました皆様そして、ご参加くださいました全てのお客様に心よりお礼申し上げます。
「いいものは売れる」という妄想から、「いい技術を売れるものに変えていく」努力をしなければ。身近に感じられるメッセージこそ、心に刺さります。効率化の課題、新しい価値の創造、できること、できないこと、考えさせられる午後でした。

3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2020 、第4日目午後の「経営者パネルトーク」セッションに参加ができなかったお客様へ、心に残ったメッセージをご紹介します。
午後のセッションにご登壇いただいた経営者の皆様は以下の3氏。
株式会社浜野製作所 浜野様
株式会社メルティンMMI 粕谷様
株式会社由紀精密 大坪様

3者みなさま、SOLIDWORKSを良くご存じで、その存在を知っているからこそ、そしてエンジニアだからこそのトークが、参加者のみなさんと距離感なく共通の課題として共有されたように思います。
1960年~70年代には、10,000以上あった町工場が、今や1,000数社にまで減少しているのが墨田区。その中で、スタートアップ支援事業により若いエンジニアや経営者を支えている浜野氏は、「経営者は、下請け体制から脱却しなければ」とおっしゃいます。「下請け作業をしっかりやる、ということは忘れてはならないこと。ただし、良いものは売れるのではなく、良い技術を売れるものに変えていくことが必要です」とも。

「金属加工技術の最高峰だった日本刀が、市場がないために、それをつくる企業がなくなり、職人がいなくなることで要素技術が消えてしまう。そういうことがあってはならないと思うのです」とうのは大坪氏。いずれも町工場という同じ境遇の経営者は、技術の継承について課題を投げかけます。粕谷氏は、もともとニーズの無かった市場に環境の変化に柔軟に対応できる新しいテクノロジー、サイボーグ技術やアバター技術を導入しようとしています。コロナのために、日常生活が「危険環境」になるという想像しなかった社会になってしまったことで、新しいテクノロジーが受け入れられ始めていることを感じています。
航空機業界の仕事が全く無くなった、というのは大坪氏。1つの業界に依存することの恐ろしさを改めて感じています、と。浜野氏も同様に、一業種や一業界に頼っていた町工場は厳しいという現状を目の当たりにしていらっしゃいます。必然的に売り先の多角化が重要であり、自社のコア技術がどのような業界、どのような業種で使用される可能性があるのかを十分に考えることが必要だ、というメッセージ。
精密加工のようなコア技術は、BtoBではその良し悪しがわかりやすい技術でもあり、ネジ1つでも、納品の方法をちょっと変えるだけでお客様に感動を届けられる。でもBtoCでは、そうはいかない。しかし自分達の技術はBtoCでも受け入れられるハズだという信念でチャレンジしたトゥールビヨンの時計はヒット商品になり、現在は、2年前から手がけてきたレコードプレーヤーの出荷時期を加速させ、外出できない期間のおこもり生活に花を添えられた、というのは大坪氏です。

チャットのメッセージでは、「あいかわらずカタカナが多いなぁ」というつぶやきも。
この「カタカナ」は、経営者の皆さんにとっても「?」のようでした。
デジタル化、とか、デジタルトランスフォーメーションなどと世間では言っていますが、「その目的」と「ゴール」を明確にしてから取り組むべし。誰のための、何のためのものなのか、を明確にしないと誰も幸せになれない、というメッセージがありました。3氏は、SOLIDWORKSを知っているだけに、3Dデータ=デジタルデータの共有、については効率化の向上を理由に、その活用と推進について前向きではあります。一方、DX=デジタルトランスフォーメーション、が曲者。「デジタルによる変革?」って、そもそもデジタルになっていないものが多すぎるし、職人さんの手書きの絵は捨てられないし。どうも腹落ちしないカタカナのようです。とても納得ができます。そして、経営者としては、デジタル化の恩恵をうけるためにも周囲のコミュニティを巻き込まなければ、ともおっしゃいます。スタートアップ企業や中小企業は、小さくて機動力はあるが力には弱い、という粕谷氏。大企業は、作った1を100にすることが得意だが、「0」無かったものを「1」作ることができるのは、スタートアップ企業であり中小企業だ、というのは浜野氏。

そうそう、そういう自社の強みを知るリーダーと、それを支えるエンジニアの共同体が、明日を生き残る強さを持っているのだと感じます。
「何かができる人」と「何かをしたい人」を絶妙なバランスでつなぐ役割を果たしている人達が、企業を成長させ、未来を拓くのだとも感じました。

テクノロジーでつながることのできる時代です。
あなたの疑問をこの3人の経営者の皆さんに送ってみるのはどうでしょう。つながって新しい価値が生まれるかもしれません。そうなることをSOLIDWORKSは願っています。

引き続き、3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2020をお楽しみください。
みなさまのご参加を心よりお待ち申し上げます。

 

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