特集:フォーミュラカーを自作するぞ! 第一回

学生版のF1大会とは?


(画像提供:公益社団法人 自動車技術会)

読者の皆さんは、学生版のF1大会が日本で行われているのをご存知でしょうか?「学生フォーミュラ」と呼ばれ、学生自らがフォーミュラスタイルのレーシングカーを構想・設計・製作し、実際に走らせるコンテストで、毎年9月に行われています。(今年の第15回 全日本 学生フォーミュラ大会は、2017年は9月5日(火)~9月9日(土)エコパ(小笠山総合運動公園・静岡県)で開催されます)

この大会の起源はアメリカで、教室の中で得られる座学の知識を超えた実践的な知識を身に付けさせる場として、1980年にテキサスの大学から始まったのだそうです。今では次世代のものづくりの人材育成を目的に、イギリス、ドイツ、オーストラへと世界各地に広まり、日本では自動車技術会主催のもと、官学民で支援して今年で15回目を迎え、100を超えるチームが大会にエントリーしています。
ソリッドワークス・ジャパンでは、この「学生フォーミュラ」を通じて、SOLIDWORKS とSOLIDWORKS Simulation ソフトウェアの提供と学生フォームラ―出場校向けのセミナーなどを行い、学生の活動を支援しています。一台のレーシングカーを学生自らがつくり上げそして走る、大会当日の9月の模様まで、不定期連載ですが当ブログでご紹介してゆきます!

支援校の早稲田大学をご紹介します


Waseda Formula Project」のメンバー。昨年は8人という少ないメンバーで戦ったそうですが、今年は新入部員6名が加わり12名のチームで今年は戦います!(写真は右からマネジメント班リーダー鷲尾拓哉さん、シャシ班藤井裕斗さん、チームリーダー鈴木峻大さん、パワートレイン班小野寺隼さん、堀込貴央さん、シャシ班リーダー小河広明さん)

 

昨年のレーシングカー。今年のものは、彼らが交渉して借りることができたとある企業の作業場で溶接真っ最中でした。

新宿区戸山の理工学部キャンパス内WASEDAものづくり工房にある「Waseda Formula Project」の作業場へ。工房には、ものづくりを実践したい学生たちが集まり、レーザー加工機、3Dプリンター、半田ごて、電動ろくろなど、さまざまに向き合う姿が見られ、ロボコンをめざす学生の姿も。「Waseda Formula Project」のリーダーをつとめる4年生の鈴木峻大さんに、2~4年生が主体の8人が参加してつくり上げた昨年のレーシングカーを案内してもらいました。2009年から学生フォーミュラにエントリーしている早稲田大学は、昨年、過去最高位の総合17位と健闘。むき出しのパーツは迫力満点です。学生たちに求められるのは、まるで車両の製造現場そのもの。もっとも、求められるのはものづくりの知識だけではありません。学生たちは、約一年という限られた時間と、大会が定める厳しい安全基準のもと、それに適合する車両を一から走らせるまでに仕上げ、その性能と独創性はもちろんのこと、プレゼンテーション能力、コスト管理能力なども含めて総合的に競い合います。また、レーシングカーのドライバーも彼ら自身が務めます。いわば、チームオーナー、エンジニア、メカニック、ドライバーのすべてを兼ねるのです。

 

オーナーはつらいよ!?

チームを率いるオーナーがそうであるように、学生たちもスポンサーを見つけてこなくてはなりません。準備期間の短さ、マシンの戦闘力不足は経験や先輩からのアドバイスで補えることもあれど、大口スポンサーの獲得失敗による資金不足といった苦難に立ち向かわねばならないのは、プロの世界も、学生も同じ。指導教授の退官がそのきっかけになることも。「学生フォーミュラ」に参加する学生たちは、車体の設計・製作の準備段階から、必要な部品や作業場の支援を請うために、製造業や商社の企業の代表電話を各社のホームページで調べ、電話をかけるなどの渉外活動を行ったり、関連業界の展示会やシンポジウムへの参加することで支援のきっかけるとしたりすることも多いそうです。


スリーエム ジャパン社から支援された、両面テープや結束バンド、マスクなどの安全衛生製品

資金だけでなく、「チームメンバーの健康も重要」だと言う鈴木さん。短い準備時間の中でメンバーが欠けることなく元気に取り組めるよう、製作時には作業安全性を高めるマスクなどを装着することで、健康面にも気をつけているそうです。今は車両の基礎評価に取り組んでいる真っ最中。「今年は総合10位をめざす」という鈴木さん。「チーム運営は総合力の向上に直結するので、スケジュール・資金・スポンサー・場所・メンバー数のマネジメントをしっかり行いたい」とチームを率いるリーダーとして意気込んでいました。

次回の更新では、彼らの基礎評価の関連したSOLIDWORKSの活用方法についてご紹介します。

【特集:フォーミュラカーを自作するぞ!その他の回】

フォーミュラカーを自作するぞ!第一回

SOLIDWORKS Japan

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