選ぶ、選ばれる

地震、台風と自然の驚異にさらされる今日、いざという時に日頃から備えておきたい防災グッズ。100円ショップでも、実用的な防災グッズが多数販売されていて、便利でお得となれば、主婦層に人気があることは至極納得できる。ネットでは、防災グッズセットと称して、それなりの価格で購入できる防災リュックもあるが、100円ショップで1点1点品物を確かめながら購入することで、本当に必要だと思われる物と量を確認して備えておくことのほうが、より「入念」であり、いざという時に慌てず対処できることになるというものだ。過日の台風で、一時停電になった我が家が最も苦労したのは、タッチ式水栓。電気が無ければ、タッチセンサーが使えないことはわかってはいたものの、実際、手動に切り替える操作について、スマートフォンで検索できたとしてもその後の電源量不足が心配だし、部屋が暗くて取説を探すのも危ないし、で、結局、水道も使えない始末。日頃からの備えが重要だと再認識した。

100円ショップでは、インスタントコンロなる、野外で使用可能なコンロも販売されている。着火紙や着火剤を使うタイプで、1回ポッキリ使用の商品のようなので、震災時にゴミが増えることが懸念される。そのような理由でかどうかは定かではないが、カセットコンロは、着実にその人気を伸ばしているようだ。中でも、日本発のカセットコンロを発売開始してから50数年の歴史を誇る、岩谷産業(https://www.iwatani.co.jp/jpn/)は、お客様の用途に合わせた製品開発を進め、国内シェア首位を誇っている。自社の新製品開発方法が示すように、岩谷産業は、お客様にカセットコンロの用途別「選び方」を提案し、用途に合うコンロを購入してもらおうとナビゲートしている。一方、ネットでありがちな「徹底比較! カセットコンロおすすめ**選」のような比較サービス企業または個人のブログ記事では、もっと現実的なポイントで「選び方」を提案しているのが面白い。前者は、自社の製品だけを販売するのだから、「選び方」は自社製品の特長だけを示せば良い。後者は、カセットコンロを販売する数社の製品を比較するのだから、その「選び方」のポイントを選んだ理由に納得感がないと読み手の意識は削がれる。いずれにせよ、カセットコンロについては、製品の特長に関する情報は、製品を比較するための情報と大きな差がなく、特長は、おのずと「選び方」に直結するポイントになっている。これぞ、売り手側の術中にはまったということか。

製品がお客様のニーズに合わせて開発されているとすれば、そのニーズに常に敏感でなくてはならず、過去のデータ分析も必要で、さらに、他社が追随できない製品を製造しなければならない。岩谷産業は、今年、8万円を超えるカセットコンロの販売を開始した。なんでも、同社は2025大阪・関西万博で水素燃料電池船の運航を予定していて、そのデザインを監修するデザイナーとの出会いも1つのきっかけだったと聞く。お客様ニーズにミートするかつて無いデザイン。選んで開発した製品は、選ばれる製品になる。

SOLIDWORKS

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