SOLIDWORKSでプロトタイプ作成を排除し、納期を66%短縮
in-tech 社(ドイツ)は、自動車、産業、および運輸部門の自動化と連携などをサポートする革新的な電気制御システムを開発しています。同社は、8か国で約1,500人のエンジニア、ソフトウェア開発者、技術者をかかえる企業です。
同社の製品には、自動車システムのテストをより効率的、正確、かつ信頼性の高いものにする電気制御システムが含まれています。たとえば、orangeSwitchは、電子制御ユニット(ECU)の複数テスト間の自動切り替えを可能にする製品です。
「私たちは、より高品質な製品をお客様に提供すると同時に、売上に貢献でき、利益率を向上させることができました。これは、私たちにとってもお客様にとってもメリットです。」
-Julian Renz、リードエンジニア
この製品により、ECU制御システムのリアルタイム仮想シミュレーションから、別のテストへの切り替えが容易になり、すべての一般的なテスト自動化フレームワークをサポートするだけでなく、営業時間外のテストも可能になります。
オリジナル製品であるorangeSwitchは、顧客の個別で特定するニーズに合わせたカスタム製品として開発されたため、その生産は非効率的でした。旧バージョンでは、プロトタイプを作成する必要のあるプラスチック製の筐体であるブレッドボードが含まれていました。また、各ユニットは手作業ではんだ付けおよび配線する必要もあり、この面倒な手動アセンブリプロセスはエラーが発生しやすく、トラブルシューティングと修復が困難だったのです。
時間と費用を節約し、品質と外観を向上させ、顧客満足度を高めるために、「私たちは、orangeSwitchを標準製品として100%再設計し、カスタマイズをほとんど必要としないモジュラー設計にすることにしました。そのためには、より統合された自動設計ツールが必要でした。」と、同社のリードエンジニアである Julian Renzは説明します。
in-tech 社が、SOLIDWORKS®3D機械設計ソフトウェアを導入した後、orangeSwitch再設計チームは、SOLIDWORKS Electrical 電気設計ソフトウェアを追加しました。さらに、SOLIDWORKS PCB 電子設計ソフトウェアを追加して、再設計に必要な電気システム、回路図、およびプリント回路基板(PCB)を作成したのです。 「全てのソフトウェアは使いやすく、SOLIDWORKSの機械設計と統合されていて、かつ必要な機能が提供されています」とRenz氏は言います。
電気機械モジュラー設計を統合する
SOLIDWORKSの機械、電気、および電子設計ツールが統合されているため、in-tech 社は、プロトタイプを作成することなく、1回のリビジョンで設計を完了することができました。 製品の回路基板はSOLIDWORKS PCBで作成、電気回路図とケーブルハーネスはSOLIDWORKS Electricalで作成、ハウジングはSOLIDWORKSのCAD機能で作成されています。
「特に、SOLIDWORKS PCBの包括的なデザインルールとオンラインデザインルーティングチェック(DRC)機能、またSOLIDWORKS Electricalソフトウェアで作成され簡略化された有益な回路図は高く評価できるものでした」とRenz氏は語ります。 これで、お客様固有のカスタマイズに必要なのはケーブルハーネスの構成のみということになりました。
納期短縮と利益率の向上
各orangeSwitchのカスタマイズにより、in-tech 社は、納期を短縮するという主要な目標を達成することができました。同社において、再設計する前は、カスタマイズされた各スイッチを納品するのに6〜8週間かかっていましたが、現在、in-tech 社は、たった2週間でスイッチを提供できるようになっています。
orangeSwitchの再設計により、より良い製品の市場投入が可能になっただけでなく、売上向上、利益率の向上が実現しました。「SOLIDWORKSの電気機械ソリューションを使用してorangeSwitchを再設計すると、製品の全体的な外観パフォーマンスも向上し、よりプロフェッショナルな印象を与えることができます」とRenz氏は説明します。
Renz氏は、「私たちは、より高品質な製品をお客様に提供すると同時に、売上高と利益率を向上させることができました。これは、私たちにとってもお客様にとってもメリットです」と結論付けています。
in-tech 社の事例は、こちらからアクセスできます。SOLIDWORKS電気機械ソリューションを実装することにより、納期短縮し、利益率向上のヒントをつかみましょう。