Electrical Schematic Designer Top10機能(2024 – 2025xGA)
2022 年の発売以来、Electrical Schematic Designer は、メジャーリリースおよびFD(機能提供)リリース ごとに機能強化され、多くの改善が行われてきました。2024年も、FD アップデートは年間を通じてリリースされました。ここでは、代表すべきTop 10 の機能強化項目をご紹介します。
Top 10 機能は以下のとおりです。
自動ズーム to フィット
インターフェイス構成メニューの新しいズーム toフィット オプション「図面を開く際のズーム to フィット」を使用して、回路図の編集時間を節約できます。このオプションによって、全画面サイズで開いた回路図図面はサイズに合わせて自動的に調整表示されます。
ユーザーは、電気プロジェクトの作業を終えると、通常、(さまざまに鍾愛ズームされた)回路図で作業し、作業していた場所に図面が保存されます。この新しいズーム to フィット オプションは、新規のユーザーが、更新された電気プロジェクトを開いて全体像を確認できるようにする場合に特に最適です。全画面で開くことにより、回路図ビューのクリックや調整が減り、編集時間が節約されるからです。各回路図がズーム to フィット モードで開き、大規模なプロジェクトで電気回路図シート間を移動する必要がある場合に特に役立ちます。
設計内でケーブル検索
ケーブルを簡単に見つけられることにより、電気設計の変更を迅速化できます。ケーブル管理が改善され、設計ツリーからケーブルまたはケーブルコアを選択し、回路図の図面でそれらが使用されている場所に直接移動できるようになりました。これは、特に何百もの回路図シートがある場合に、特定のワイヤやケーブルを見つけるための強力な機能です。マウスの右ボタンで利用できる [図面に移動] オプションを使用して、特定のページの場所に簡単にジャンプもできます。
プロダクト構造サポート
設計中の製品について、電気プロジェクトとプロダクト構造の両方を 3DEXPERIENCE プラットフォームに保存できるようになりました。
これは、Schematic(回路図:2D のみ) から取得されますが、ポンプやタンクなどの機械部品を含む 3D 機械設計のプロダクト構造の一部として、3DEXPERIENCE プラットフォーム上で組み合わせて構成されます。
また、回路図ベースの電気製品構造が機械製品構造と組み合わせられることにより、設計変更によって製品構造全体が自動的に更新されます。つまり、設計変更が行われるたびに、さまざまな電気設計ツールと機械設計ツールからの出力を組み合わせるという、エラーが発生しやすい手作業が不要になるということです。
他の設計チームメンバーは、Product Structure Explorer アプリ、Relations アプリなど、3DEXPERIENCE プラットフォームの他のツールを使用して、製品の全体的なプロダクト構造を表示できます。
Product Release Engineer (プロダクトリリースエンジニア)ロールを使用して、統合された電気部品および機械部品表 (BOM) を作成し、製品の構築に必要なコンテンツを完全に把握できます。これらのツールは、プロセスおよび製造計画など、3DEXPERIENCE の追加機能へのゲートウェイにもなります。
2D コントロールパネルの自動バルーン
2D キャビネットレイアウト図面に自動バルーンを挿入することで、より詳細な電気ドキュメントの作成をスピードアップできます。[キャビネットレイアウト] > [自動バルーン] をクリックし、バルーンを挿入する図面ビューを選択するだけです。
定義済みの選択リストから自動バルーンリーダースタイルを選択し、バルーンの円形、正方形、線形パターンなど、バルーン配置方法を選択して、ドキュメントをさらに洗練させることができます。ドキュメントにレポートテーブルが含まれている場合は、レポートテーブルを挿入することもできます。レポート内のパーツに関連付けられているバルーンの数は、別のレポートテンプレートに表示されます。
電気レポートのリンク短縮
すべてのマークをリストするのではなく、コンポーネントマークの範囲を含む電気レポートを簡素化して明確にできます。たとえば、7 つのコンポーネントマークすべてをリストするのではなく、「X1…X7」など値の範囲として制御することで、レポートを短く読みやすくすることができます。
ケーブルまたはワイヤ付きターミナルブロック
ワイヤまたはケーブルとの接続を有効にすることで、電気端子台のドキュメント作成をスピードアップします。ターミナルブロックに関しては、接続を行う際にワイヤまたはケーブル、あるいはその両方を使用できるため、柔軟性が高まります。
電子コンテンツポータル (ECP) からの ドラッグ&ドロップ
コンテンツをElectrical Schematic Designerのグラフィックス領域にドラッグ&ドロップできる機能で、新しい電気設計とライブラリの迅速な作成を期待できます。
電気コンテンツポータル (ECP) で 6WTags を最大限に活用
日付とクラスで検索する機能が追加され、電気コンテンツをより速く見つけることができるようになりました。ECP の 6WTags 検索機能には、コネクタ、回路ブレーカーなどの分類で検索するオプションが含まれています。月、年、を含む日付で検索することも可能です。
Excel ベースコンテンツのインポート
Microsoft® Excel を使用して、詳細を含む既存または新規の電気コンテンツをインポートするオプションにより、新規および既存の電気コンテンツのインポートを高速化します。ベースとなるテンプレートは、さまざまな電気分類タイプに合わせてカスタマイズできます。たとえば、部品回路と端子の情報、ケーブルのコア情報もインポートできます。
強化されたテンプレート使用のインポート機能により、メーカーの部品情報をライブラリに柔軟にインポートできるようになりました。
分散端子機能の追加
分散端子ツールを使用して、シンボルを特定の回路とピンにリンクさせ、電気回路図での複雑な端子配置の描写を簡素化することで、シンボルと端子の正確なマッピングが成立し設計精度が向上します。このツールは、動的な回路とピンの選択に直感的なインターフェイスを提供し、シンボルと端子の正確なマッピングを保証し、設計精度を向上させます。
このツールを使用して、シンボル接続ポイントとコンポーネント回路端子の関連付けを変更できます。このツールは、コンポーネントが端子タイプの場合にのみ使用できることに注意してください。
ご紹介しましたとおり、Electrical Schematic Designer には多くの新機能が追加されています。詳細については、お近くの代理店にお問合せ下さい。ここでは、2024年の FD アップデート R2024x FD01~FD04 と2024年 11 月にリリースされた R2025x GA について取り上げました。
SOLIDWORKS 2025 ECAD ソリューションの幅広い機能強化については、このブログ をご覧ください。最新情報を入手するには、こちらの新着ブログ もご参照下さい。
読者の皆様にはちらっとお知らせしますが。。。。2025 年 2 月には コネクタやその他のコンポーネントが機能強化されたR2025x FD01 がリリースされます。さらに、初夏には新しい 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS Electrical 3D ロールが登場する予定です。
2025年もElectrical Schematic Designer にご期待いただければ幸いです。