SOLIDWORKS Simulation 2025 新機能
シミュレーション戦略に関して言えば、目標はシンプルです。最小限の作業で最高の結果を得ることです。SOLIDWORKS Simulation 2025 を使用すると、ユーザー様は、明示的にモデル化する負担をかけずに、より複雑なシナリオをシミュレーションできます。また、精度面でコストをかけずにシミュレーションを高速化できるように設計されています。
たとえば、SOLIDWORKS Simulation 2025 の結合やボンディングに関するの機能強化を考えてみましょう。機能強化には、ピンコネクタ、溶接コネクタ、および新しいスプリングコネクタ (汎用スプリングと呼んでいます) が含まれます。2 つのコンポーネントが互いにどのように関係しているかを実際に確認できる機能なのですが、単純に言えば、すべてのコンポーネントはスプリングであり、押すとスプリングと同じように変形すると言えます。それぞれの部品(コンポーネント)は一般に形状と剛性が均一ではないため、その「スプリング」動作は、張力、圧縮またはねじれに関してとても複雑になるからです。この機能が強化されたということは、ユーザーの皆様にとって、大きなメリットになるでしょう。
一般的なスプリングを使用した場合は、圧縮剛性はあるがねじり剛性がないスプリング、引張剛性はあるが圧縮剛性がないスプリングを作成します。この新しいスプリング機能は、非常に特殊な方法で動作するように調整できるため、2つの部品間に複雑な接続を追加する必要無く、精度の高い解析があります。
機能強化により、購入を考えている部品ではなく、より注意が必要な部品に労力を集中できます。たとえば、ブッシングまたはベアリングを購入する場合、部品性能を確認すれば剛性がわかるので、それをそのまま一般的なスプリングの剛性として入力することができます。購入するブッシングまたはベアリングに取り付けられる設計対象、つまり、設計している部品や製造する予定の部品に十分な解析時間を費やすことができます。
設計者は、ジオメトリを簡単に変更し、前倒しで作業を進めたいと思います。ファスナー、ベアリング、ボルトなど、すべて追加してアセンブリしたり解析したりする時間を節約したいに違いありません。また、そうすることは、実際、とても面倒なだけなのです。このコネクタ機能を使用して、精度の面でコストをかけずにシミュレーションを高速化しましょう。
メッシュの機能強化
シミュレーションにおいてもう 1 つ議論の余地がない明白なこととして、「メッシュが王様」であるということです。メッシュが貧弱だと、正確な答えが得られないことになります。SOLIDWORKS Simulation 2025 では、メッシュにいくつかの機能強化が加えられ、より正確なシミュレーションスタディを実行し、シミュレーションをより速く解決できるようになりました。
たとえば、強化された点―面のボンディング結合は、ユーザーが定義するギャップ範囲によってボンディングされるオフセットが定義され、結合に関する解析精度が向上します。実際、ドラフト品質または高品質のメッシュ作成に基づく ソリッド-ソリッド、シェル-シェル、ソリッド-シェルなど、すべての結合タイプで、相互に部品が作用する際のソリューション精度が向上します。この機能強化は、線形静解析、周波数、座屈、線形動解析、疲労、設計シナリオ、圧力容器のスタディで使用可能です。
また、ソースサーフェスとターゲットサーフェスのメッシュサイズが異なる場合、および、曲面が結合されるタイプのスタディをシミュレーションする場合も精度が向上します。
面ー面 結合を強制するアルゴリズムは、円筒形、球形、円錐形のジオメトリの曲面の表現を改善するジオメトリ補正係数を統合します。サーフェスジオメトリ補正の統合により、結合された曲面付近の応力ノイズが低減され、ソリューションの精度が向上します。
構造面では、小さなボルトや穴のある大きくて平らな板など、さまざまなサイズの部品がある場合のアセンブリにおいて、メッシュを細く作成する領域から、メッシュを大きく作成する領域までをスムーズにメッシュ作成できるよう、メッシュ機能の改善が図られています。
このプロセスには、ジオメトリが変化している、荷重や拘束条件が適用されている、または部品の接触が定義されている、などの条件がある場合に特に効率的になりました。これらの条件が無い領域では、実際にはそれほどメッシュの大小の変化が無くても精度良く解析できるため、これまで通り、ユーザー定義によりメッシュサイズを調整できます。
SOLIDWORKS Plastics
製造プロセスを検討する樹脂流動シミュレーションは、部品が意図したとおりにはめ込まれて機能することを保証するために重要なツールです。今回の機能強化により、ひけマーク機能が改善され、部品の外観を確認する際、ひけマークを正確に予測し、形状を調整して、異なる厚さの壁が結合する場所にひけマークが現れないようにできるようになります。
また、設計および射出プロセスで反りの原因をこれまで以上に簡単に特定でき、金型から取り出すときにプラスチックが反るのを防ぐことにも役立ちます。
SOLIDWORKS Flow Simulation
SOLIDWORKS Flow Simulation には、2 つの重要な機能強化があります。大規模モデルにおけるメッシュパフォーマンスおよび選択の両方が改善され、効率化が図れます。これらの機能強化により、全体的なシミュレーションプロセスが短縮され、よりスマートな作業が促進されます。SOLIDWORKSの形状、SDLファイル、メッシュファイルなどを問わず、さまざまな種類のジオメトリを活用できるようになります。
2025年のシニュレーションツールに関する全体的な機能強化テーマは、「効率性」です。スピーディに解析結果を得ることで、結果に基づいた適切な判断を下し、問題をより迅速に解決するのに役立つ新しい機能の提供です。
新しい機能強化の概要については、以下のビデオ(英語)もご確認ください。
SOLIDWORKS 2025 のその他の新機能を確認し、設計、データ管理、電気ソリューションなどの機能強化について学びましょう。
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