SOLIDWORKS 2025 新機能 – 設計、共同作業環境、データ管理
SOLIDWORKS 2025 は、今年の 11 月にリリースされます。3DEXPERIENCE SOLIDWORKS および SOLIDWORKS with Cloud Services などのソリューションは、FD(機能提供)アップデートで年間を通じて最新の機能を利用できるようにしているため、機能強化項目についてはすぐに利用できるよう工夫されています。
ここでは、SOLIDWORKS2025、機能強化の予定の一部をご紹介しています。特に明記されない限り、すべての機能強化は 3DEXPERIENCE SOLIDWORKS および SOLIDWORKS with Cloud Services にも適用されます。
- より効果的な共同作業環境とデータ管理
改善された共同作業に関する機能およびデータ管理機能により、革新的な製品をより迅速に提供
主な機能強化は次のとおりです:
・MySession タスクペインから 3DSwym にアクセス
MySession パネルの SOLIDWORKS 内から直接 3DSwym の SOLIDWORKS オンラインコミュニティにアクセスすることで、業界の仲間とすぐにつながり、共同作業を促進します。
・リアルタイム通知
リアルタイム通知で最新情報を入手し、共同設計プロセス中に常に最新バージョンのファイルで作業
3DEXPERIENCE プラットフォームに以前に保存されたローカルキャッシュからファイルを開くと、画面上部に新しい更新またはリビジョンがあることを示すメッセージバーが表示されます。
さらに、プラットフォーム上の同じデータにアクセスしている他のユーザーが行った更新された変更も、インターフェイスにポップアップ表示される通知で把握できます。通知を受け取ると、サーバーからデータを再ロードするか、古いコンポーネントを表示して変更内容を確認することができます。
・3DEXPERIENCE SOLIDWORKS で SOLIDWORKS PDM を活用
3DEXPERIENCE SOLIDWORKS 内に、SOLIDWORKS PDM または別のデータ管理システムを使用してデータを保存できる新しいオプションが追加され、データの保存に関して柔軟性が向上。手順ごとのチュートリアルについては、このブログをご確認下さい。
2. 部品モデリングに関し柔軟性を向上
部品モデリングを改善。面取りエッジをすばやく選択する機能、可変フィレットの新しいオプション、板金部品の曲げノッチなど、さらなる設計の高速化を実現。
・面取りの選択ツールバー
皆さんもきっと気に入るはずです。 面取りコマンドには新しい選択ツールバーがあり、選択アクセラレータを使用してエッジの選択を自動化できます。たとえば、コマンドをオンにすると、外側または内側のエッジ、面の外側のエッジ、または押し出しの内側のエッジのみ、など、様々に選択が自動化されます。 ツールバーのアイコンにマウスを合わせると、エッジを選択できるすべての方法が表示され、手動でエッジを選択する時間を節約できます。
これは、フィレットコマンドを操作するときの既存の機能に類似しています。 設計プロセスが高速化および簡素化され、設計と革新幅が広がります。
・可変フィレットチェーン
可変半径フィレットの新しい連続エッジブレンドオプションが追加され、シームレスなブレンドの半径パラメータをスムーズに統合できます。
・板金ベンドノッチ
板金ベンドノッチを使用して、設計の製造可能性を向上させます。板金機能が拡張され、板金部品のフラットパターンベンドラインにカスタマイズ可能なベンドノッチを自動的に作成できるようになりました。
3. パフォーマンスの向上
次の機能に加えて、大規模なモデルをより速く開いて保存する機能により、大規模なアセンブリ設計を合理化
・シルエットデフィーチャーメソッド
シルエットデフィーチャーメソッドを使用して、高度に簡素化された部品を作成し、親部品に関連付けます。
・アセンブリの最上位レベルで スピードパック(SpeedPak) コンフィギュレーション
サブアセンブリを変更することなく、アセンブリの最上位レベルで スピードパック(SpeedPak) コンフィギュレーションを作成できるため、アセンブリをより迅速かつ柔軟に簡素化できます。
・アセンブリの質量プロパティの計算を高速化
部品とボディの既に計算された値を使用して、アセンブリの質量プロパティの計算を高速化します。
4. アセンブリモデリングの高速化
アセンブリコンポーネントを、関連する高度なメカニカル合致とともにコピーする機能に加え、次の機能により、アセンブリ設計を高速化し、製造可能性を確保できます。
・干渉チェックにサーフェスボディを含める
ソリッド部品間の干渉チェックができることは良く知られている機能です。新たに、ソリッド部品とサーフェス間の干渉をチェックする機能が追加されました。さらに、サーフェスと他のサーフェス間の干渉チェックも実行できます。アセンブリで使用するコンポーネントなどのインポートジオメトリがサーフェスボディとして認識された場合、干渉を再確認する場合に大変便利です。
・大規模設計レビューモード (LDR) で干渉検出
LDR モードで干渉検出できる機能により、設計の製造可能性をより速く確認できます。LDR モードに切り替えると、コンピューターが高速化され、アセンブリをより速く操作できるようになります。
5. 図面の詳細化の改善
最新の図面拡張機能により、図面作成を高速化し、企業ルールを適用
・複数の承認スタンプ
図面リリースプロセス中に、複数レベルの承認を設定できます。 Route Managementアプリを使用すると、技術部の管理職や製造部門の管理職など複数の承認者に対し、図面がレビュー/承認の準備ができたことを知らせるタスク/通知を作成できます。 タスクが承認されると、タイムスタンプに図面の承認ステータスが自動的に表示されるため、手作業が削減されます。 このブログをチェックして、それがいかに簡単かを確認してください。
・PLM プロパティを含む拡張図面属性に簡単にアクセスして表示
・詳細なカットリストの BOM 数量オーバーライド
BOM テーブルに表示される詳細なカット リストの柔軟性が向上します。部品表 Property Manager では、新しいオプションを使用して、BOM テーブルの構造メンバーの数量を数量または長さ x 数量として表示するオプションを選択できます。
6. さらに柔軟になった 3D 寸法設定と公差設定
さらに柔軟になった 3D 寸法設定と公差設定を体験して下さい。最小限の2D 図面でも生産性が維持されより迅速な対応が実現できます。機能強化には以下の機能が含まれます:
・スケッチ寸法から DimXpert 寸法を作成
スケッチに組み込まれたインテリジェンスを使用して、モデルベースの寸法を自動的に定義します。
・ドラフトフィーチャの寸法サポート
新しい DimXpert 機能を使用して、寸法と公差を含むドラフトフィーチャを文書化および定義できます。
・3D 相互接続 STEP 242 エクスポート制御
新しい STEP 242 エクスポート設定により、柔軟性と制御性が向上し、下流の製品製造情報 (PMI) を伝達できます。
7. ハーネス ボード図面の改善
ハーネス ボード図面を改善して、製造ドキュメントの作成を高速化します。機能には次のものが含まれます:
・テーブル、寸法、バルーン、および形式の自動配置が改善され、フラット化された図面上のテーブルとバルーンの整理と配置が改善されます。
・設計変更後に電気ハーネス ドキュメントを自動的に更新します。
8. 合理化された ECAD/MCAD 共同作業環境と設計
機械設計と電気設計のアクセシビリティと共同作業を加速する拡張機能強化がいくつかあります。まず、CircuitWorks はすべての SOLIDWORKS ユーザーにご利用いただけるようになりました。さらに、次の機能も利用できます:
・IDX ファイルを使用して、ビア、トレース、およびシェイプを含む内部および外部の銅フィーチャを SOLIDWORKS にインポート
・SOLIDWORKS 内のすべての銅ジオメトリに直接アクセスして、適切な質量、熱、構造、衝撃、および電磁気特性を使って解析を可能にします。
9. イマーシブレンダリングの利点を活かし出力を向上させる
イマーシブレンダリングを活用してアウトプットを向上させます。リアルタイムのインタラクティブなレイトレーシングにおいて、GPU テクノロジの最新の技術を活用できるようになります。レンダリング機能には以下のものが含まれます:
・SOLIDWORKS API 経由の Visualize による写真のようなレンダリング
SOLIDWORKS API を使って、SOLIDWORKS Visualize を作動させ、写真のようなレンダリング出力を自動作成できます。
・Dassault Systèmes DSPBR(物理ベースレンダリング)エンジンによる高速モードレンダリング
3D グラフィックスおよびコンピューティング用のオープンスタンダード Vulkan API に基づくリアルタイムのインタラクティブなレイトレーシングにより、GPU テクノロジの最新の技術を活用できます。
10. ユーザーエクスペリエンスの向上
時には、ほんの小さなことが極端な影響を与えることもあります。私たちは、常に、全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させながら、お客様の生産性を最大限に高めることを目指しています。次のような使いやすさの向上により、設計をスピードアップできます。
・壊れたスケッチの関係と寸法を再アタッチする機能により、参照が欠落しているために壊れた関係と寸法のあるスケッチの修正を効率化します。
・カット リストプロパティを作成して、特定のカットリスト項目またはモデル内のすべてのカットリスト項目にコピーします。
・選択階層をより明確にする階層メニュー選択により、大規模設計レビューモードでアセンブリをより速く編集できます。
ここでご紹介しきれないたくさんの機能強化があります。11 月になったら、これらの機能強化をすべて使い始めてください。それまでの間は、R2024 FD03 で強化された機能もご確認下さい。
SOLIDWORKS 2025 新機能は、2024年11月15日に開催予定の「3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2024」でお披露目セッションが準備されています。参加登録無料。下のバナーからも参加お申込み可能です。今すぐ、ご参加ご登録下さい。