SOLIDWORKS 2024 機能強化 Top10
さて、11 月にリリースされることが発表された SOLIDWORKS 2024 ですが、 SOLIDWORKS 2024 には、よりスマートに、より速く、共同作業の効率化に重点を置いた、ユーザー主導の新しい機能強化が含まれています。 各リリースでは、常に、いくつかの要素に基づいて機能強化が行われています。
私達にとって最も重要なことは、お客様から直接得られるフィードバックを製品に反映させることです。私達がお客様の声に耳を傾ける場所の 1 つに、Top 10 リストへの投稿があります。私達は、毎年、Top10リストへの投稿を募集しています。ご存じですか?ユーザーの皆様からのご要望によるの機能強化の決定要因の一部は、それをリクエストする人の数、機能を使用したいと思う人の数とその機能を使用するだろう頻度に基づいています。
その他の機能強化は、3DXPERIENCE プラットフォームや 3DXPERIENCE Works ポートフォリオの他のソリューションで SOLIDWORKS データを確実に使用できるようにするなど、SOLIDWORKS の将来にとって重要であると考えられるテクノロジーに基づいています。 もちろん、SOLIDWORKS は優れた製品ですが、すべての項目を実行できる万能な製品ではないからです。
これらを念頭に置いて、SOLIDWORKS 2024 とその関連製品開発において、年間を通じて取り組んできた主な機能強化のいくつかを取り上げたいと思います。これらの機能により、さまざまな分野に渡って共同作業を促進し、設計意図をもっともっと明確に伝えることができると信じています。 これらには、SOLIDWORKS CAD の機能強化と、ビジュアライゼーション、モデルベース定義 (MBD)、およびエレクトリカル分野のソリューションも含まれています。
ナンバーワン機能へのカウントダウンを始めましょう!
#10 SOLIDWORKS Visualize – 高度なレンダリング機能を使用して魅力的な外観を作成
おっ! 下のレンダリング画像をご覧下さい。秋の雰囲気を感じさせてくれますよね。 これは、ほんの一例に過ぎないのですが、SOLIDWORKS Visualize の最新のアップデートを使用して、よりリアルなレンダリングを実現させたものです。機能強化により、以下が可能になります。
- 簡素化されたインターフェースを使用して、外観タイプを選択できるだけでなく、またそのパラメータを最適化します。
- 優れたコントロールと忠実度で、パラメータのテクスチャとテクスチャマップを調整します。
- 法線マップとディスプレイスメントマップを組み合わせてベクトルディスプレイスメントを適用します。
#9. SOLIDWORKS MBD – 設計を明確に下流工程に伝達
3D モデルでモデルベース定義を使用して設計仕様を伝達することは間違いなく普及しています。まだ SOLIDWORKS MBD をチェックしていないお客様には、ぜひチェックすることをお勧めいたします。 今年は、SOLIDWORKS MBD の新しい機能により、製造までの下流のコミュケーションを改善する多くのアップデートが行われました。 いくつかのアップデートを以下に記します。
- パーツを 3D PDF にパブリッシュするときに、穴テーブルをエクスポートします。
- ぶら下がり寸法を編集して、モデル内のフィーチャーに再アタッチします。
- カスタムプロパティを部品またはアセンブリから STEP 242 形式にエクスポートします。
#8 SOLIDWORKS Electrical – より役立つドキュメントを迅速に作成
パフォーマンスの向上は常に多数のお客様からのリクエストであり、機能強化リストの最上位にあります。SOLIDWORKS Electrical でもリクエストは多く、今回のリリースで、まさにその強化を期待できます。 主な機能強化は以下の通りです。
- SOLIDWORKS Electrical 2D キャビネットレイアウト図面に自動バルーンを挿入します。
- 範囲を使用してリストを短縮します。 レポート構成では、行をマージすると、範囲内の個々の値をリストするのではなく、マージされた行の範囲として連続する値がリストされます。
- Excel オートメーションを使用して、未定義のマクロ変数を自動的にリセットします。
#7 ルーティング – ワイヤとコネクタの平坦化、方向変更、表示のための新しいオプションを使用して、より複雑な電気配線シナリオを処理
ワイヤとコネクタの平坦化、方向変更、表示のための新しいオプションを使用して、より複雑なプロジェクトに取り組みます。 主な機能強化は以下の通りです。
- 現在の 3D 電気ルートのみを更新する新しいオプション。
- 電気ルートを単一のセグメントとして、または電気束内の個別のワイヤのグループとして追加する機能。
#6 鋼材構造 – 複雑な鋼材構造をより少ない労力でもっと迅速に構築および変更
新しいコーナー処理を使用すると、少ない修正でより早く溶接を作成できます。 主な機能強化は以下の通りです。
- 同様のコーナーをグループ化し、自動または手動で処理を適用できる機能により、コーナー処理の編集と管理が高速化されます。
- 新しいコーナー処理オプションを使用して、接続ブロックを追加するための開いたコーナーを自動的に作成します。
#5 板金 – 時間を節約し、製造基準に忠実に、より簡単に
板金設計の場合、新しいリップツールを使用して、中空または薄壁の円筒形および円錐形のボディにリップを作成できます。 円筒面または円錐面のエッジを選択するだけで、パーツを板金として平坦化できます。 主な機能強化は以下の通りです。
- タブが斜めに作成される場合のスロットの標準カットオプション。
- 特定のパーツと交差するタブのすべてのインスタンスにスロットを自動的に複製します。
#4 図面と詳細 – デザインをより明確に伝える図面を作成
新しいオプションと詳細図を使用することで、設計意図がより明確になります。チェーン寸法の調整と図面標準の遵守が向上します。 主な機能強化は以下の通りです。
- 未解決の寸法を適切な参照点に再アタッチすることで、より効率的にクリーンアップします。
- 新しいオプションを使用して、DXF™ フラットパターンから非表示のスケッチを除外します。
#3 部品とフィーチャー – スケッチを高速化し、設計意図をより明確に捉える
SOLIDWORKS 2024 には、1 つまたは複数のエンティティを選択するとすぐに寸法をプレビューおよび編集できる新しいオプションが追加されました。 さらに、次のような機能強化があります。
- 線形パターンの対称オプションを使用して、双方向の対称パターンを作成します。
- 注記と表にカスタムプロパティとして測定単位を表示できます。
#2 アセンブリ – 新しいワークフローにより、大規模なアセンブリの設計、文書化、コラボレーションを高速化
より少ないステップで設計を簡素化し、パフォーマンスを向上させ、知的財産を保護します。 カスタムプロパティ、質量プロパティ、ファイル名などの基準に基づくルールを使用し、さらに[シルエットのデフィーチャ] オプションを使用してモデルをデフィーチャできます。
- アセンブリを部品に挿入することで、SOLIDWORKS でアセンブリ後の機械加工操作を表現します。
- 不要なコンポーネントをその場で除外できる機能により、アセンブリ STEP ファイルのインポートが簡素化されます。
そして今年No.1の機能強化は…
#1 旧リリースとの互換性 – 古いバージョンの SOLIDWORKS を使用している他のユーザーとより効率的に共同作業
これはお客様からの多数のご要望をいただいた機能であり、SOLIDWORKS 2024 で実現しました。 この新しい機能は、ファイルを以前の SOLIDWORKS リリースとして保存することで、古いバージョンの SOLIDWORKS を使用している人と共同作業できるようにします。皆様の共同作業に大きな変革をもたらすでしょう。
以前のリリースの互換性を使用すると、部品、アセンブリ、図面を最新リリースの最大 2 年前の SOLIDWORKS バージョンとして保存できるため、最新バージョンを持っていないユーザーと共同作業できます。
以上が今年のトップ 10 の機能強化ですが、今年行われたもう 1 つの大きな機能強化点は、クラウドサービスの利用、です。この機能により、すべての SOLIDWORKS ユーザーが 3DEXPERIENCE プラットフォームにアクセスできるようになり、新しく購入したすべてのデスクトップライセンスでクラウドを利用できるようになりました。
SOLIDWORKS2024 に関するより詳細な情報は、ここ、をクリックしてご確認下さい。また、クラウドサービスについてもご確認のほどお願いいたします。