3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2024 お客様事例講演を振り返る

2024年11月15日(金) 赤坂インターシティコンファレンスで開催された3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2024。ここでは、お客様事例としてご講演いただいたセッションから抜粋してご紹介いたします。

 

 

株式会社キッツ(本社:東京都港区 https://www.kitz.co.jp/ )

1951年にバルブ製造、販売でスタートした同社は、世界に生産、販売拠点を24拠点も展開する総合バブルメーカ ーとして信頼できるブランドの地位を確立しています。キッツ様がSOLIDWORKSを導入したのは、2010年。バルブ製品は、弁の種類、材料の種類、操作機の種類と受注仕様の組み合わせにより設計され、年に120,000以上の特殊部品表、40,000以上の受注生産図面をアウトプットしなければなりません。また、納入製品に関する図面には、①構造・形状情報②寸法情報③構成部品情報④製品情報などが含まれますが、これらの情報が、異なる部門間で並行に作業され、整合性に問題が発生しており後工程での不具合も問題となっていました。このプロセスを1つの3Dモデルを起点とした情報連携にすることが必要で、3DCADとしてSOLIDWORKSが導入されたのです。

3D設計移行への取り組みは、2018年5月のPLM運用開始で相乗効果を発揮し、目に見える設計品質の向上につながります。SOLIDWORKS導入から10数年。3Dデータを起点とするさらなる3Dデータ活用と「フルデジタル化」へ向け同社の取り組みが紹介されました。

【来場者の声-アンケート回答より抜粋】

  • 『ソリッドワークスを設計内で使用することが当たり前という考えが大きかったが、設計の幅を超えて、営業での活用方法も知ることができ、有意義な時間になった。』
  • 『営業の活用について同じような取り組みをしたいと思った。』

 

有限会社スワニー(本社:長野県伊那市 https://www.swany-ina.com/)

登壇した橋爪氏は、2010年廃業寸前だったお父様の会社 有限会社スワニー をCEOとして継承しました。お金なし、仕事なし、人もいなかった当時から、20名ものマルチスキルエンジニア集団を築き上げました。設計者が、小さな失敗を猛烈なスピードで繰り返し挑戦できる環境と仕組みを作り、1,256社ものお客様とのお取引を持つまでに成長しています。同社のマルチスキルを持つエンジニア達の周りには、設計したモデルを即座にカタチにする様々な3D プリンターが並んでいます。

「成形サイクルをちぢめろ!」は無理。デジタル技術の進化には目を見張るものがあり、これらの技術を使わない手はない、と考える橋爪氏は、3Dプリンターを使って、開発段階や試作用途に合わせた多様な工法、材料選択が可能な3Dプリント部品を製造する受託造形サービスも展開しています。

さらに興味深いことは、3Dプリンターを使った「量産最適化」です。量産最適化のためには、設計の段階から積層最適化を考えた設計をしないとダメ、と語る橋爪氏。量産化設計と同社が特許を持つデジタルモールド技術(3Dプリンターで造形した樹脂型を用いてABS、PS、POM、PPなどの量産材料で射出成形する技術)を用いることで、3週間で数百機のドローンを作成し、長野県初のドローンショーを大成功させたお話も(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000086650.html)。「だってプロだもん」と言い切るエンジニア集団は、確実に、次の「革新」を目指して前進し続けています。

【来場者の声-アンケート回答より抜粋】

  • 『本来の技術者って、自分で設計して見積とって、加工して、組立して、手順書書いて。 顧客へ説明も行うなど、全部やっていたなあ。と思い出しました。 とても、前向きで希望をもてるお話を伺うことができました。
  • 『人の育成や効率化/最適化にデジタルを適用していくことを突き詰めた場合の素晴らしい一例であると思った。』
  • 『業務の改善/改革においてもツール先行ではなく、コンセプトが重要であることを痛感した。』

 

株式会社MIXI (本社:東京都渋谷区 https://mixi.co.jp/company/ )

“ミクシィ”と聞いて、着メロを友達によって変えてたよなぁ、なんていうガラケー技を使い倒していた読者の皆様には、懐かしさがよみがえるかもしれません。ミクシィは、2004年から運用が開始された日本のソーシャルネットワーキングサービスで、2006年には日本で最も利用者数が多かったSNSとして注目されました。

そんなバリバリIT企業の会社が、ロボット(会話AIロボットRomi)というハードウェアを開発した!という事例をご講演いただきました。「心もつながる」場と機会の創造、をミッションにコンテンツ、製品を創造している同社には、コミュニケーションにこだわり、新しい技術を取り入れる企業文化があります。会話が得意なコミュニケーションロボット Romiは、ペットのように癒やし、家族のように理解する存在を目指して開発されました。

設計開発組織の立ち上げ、エレメカ設計のための3D CADの選定、サプライチェーンの選定、などなど、同時並行で進行させなければならないことが多々あり、設計者やエンジニアの少ないIT企業にとっては障壁だらけだったとか。そんな同社が、内製にこだわり、他社との差別化を図るために、3DEXPERIENCE SOLIDWORKS を採用し、Romiを造り上げたお話です。

【来場者の声-アンケート回答より抜粋】

  • 『実際に3D EXPERIENCEを使用しているユーザーの声が聞けてよかった。 いい面も改善希望点もあり、両面から聞けたのも評価が高い。』
  • 『自社工場を持たない企業でのハードウェア設計というのは非常に興味深かったです。』

 

ここでご紹介したお客様事例は、期間限定、オンデマンドで動画の視聴が可能です。3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2024に参加できなかったお客様、参加したけどもう一度あのテクニックを確認したいお客様、などなど、今すぐ下記サイトからお確かめ下さい。

 

 

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