3DEXPERIENCE WORLD JAPAN 2021 夏野 剛氏ご登壇!

SOLIDWORKS Japanが、社員向け携帯情報端末を、スマートフォンに変更開始したのは、2007年前後だったと記憶している。PCを起動しなければアクセスできなかったメールツールが、PCを起動することなく外出先や自宅で確認ができるようになり、通勤途中でもメールを確認し、返信できることが何より嬉しかったことを覚えている。当時配布された端末は、カナダの「BlackBerry(ブラックベリー)だった。今でこそ、150mmX70mmの大ディスプレイスマートフォンは当たり前であるが、当時、コンパクトな折りたたみ式携帯電話を愛用していた日本のビジネスマンにとって、110mmx60mmを超える携帯電話は、異様だった。家族には「電卓持って、耳にあてて、何しているの?大丈夫?」と危ぶまれたことも懐かしい。

何故、日本支社が、わざわざカナダのBlackBerryを導入したのか、詳しいプロセスはわからないが、本社米国国内ではセキュリティ機能が高かったこともあり、ビジネスマンの間では人気があったらしい。ネットワークサービスと連携することでモバイル環境下でもオフィスなどと同等のブラウザ機能を利用できる環境を実現できることで市場における評価も高かったそうである。上述の通り、電卓を想像するようなミニキーボード付き大携帯端末は、日本人にとってはまさに「ミニPC」だった。

 

2007年初代iPhoneが登場する。この当時、米国におけるインターネットの普及率は、75%。日本は、わずか50%程度に留まっていた。一方、日本における、2007年頃の携帯電話普及率は、80%を越えている。その8年前には、携帯電話の普及率は、わずか40%。この低い普及率時代に、携帯電話の普及と、PCによるインターネット通信普及を念頭に「新しいビジネス」を開発したのが、「iモード」であった。平成生まれの若者は、「iモード」と共に成長してきた。何か買いたくても、何か調べたくても、インターネットサービスプロバイダーと接続してからしか使えなかった「インターネット」。「あっ」と思ってもインターネットにつながる手段がなかった時代に、携帯電話にブラウザを搭載し、インターネットコンテンツを手軽に閲覧できるようにしたのが、「iモード」である。日本では、NTTドコモによって世界に先駆けて3Gの商用サービスが2001年から開始されており、この通信技術の進化を見込んで「iモード」開発が進んだことは必然的だったのだ、と言えるかもしれない。

 

「iモード」の誕生が必然的なら、そのテクノロジーは、他のビジネスにでも流用できると考えるのが実業家であろう。

時を同じくしてインターネットの普及を念頭においたビジネスを展開していったのが、「夏野剛」氏である。アナログの携帯電話に始まり、今や、5Gのサービスが始まる。20数年で、1000倍以上もの通信速度が向上し、5Gが導入されればさらに10倍、20倍と高速化していく。先を見据え、何が開発されていく、いや何を開発していかなければならないのだろうか。そして5年先の自社ビジネスは、その恩恵を受けるように準備しておかなければならない。

 

私達がお客様と共有したい世界感の中に、「企業のレジリエンス」、「企業のアジリティ」がある。「iモード」「おサイフケータイ」など数々のイノベーティブな製品を世に送り出した「夏野剛」氏からのメッセージにワクワクするのは、筆者だけだろうか。

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