SOLIDWORKS Cloud 2024年11月 更新!
SOLIDWORKS Cloud Offer の新しいアップデートでは、アプリを別のブラウザータブで開くオプション、新しい AI 搭載コマンド予測機能、Sub-D で頂点を作成する機能など、設計プロセスを向上させる多くの優れた機能強化が提供されます。
2024 年 11 月のアップデートにおける各新機能の詳細については、以下にご紹介します。また、ビデオ(英語)もお楽しみください。
このレンダリングは、SOLIDWORKS Cloud Offer に含まれる xStudio アプリで作成されました。
パーツおよびアセンブリ設計
コマンド予測機能
AI 搭載機能は、ワークフローの自動化にますます役立つでしょう。新しいコマンド予測機能は、AI を使用して次の動きを予測します。アクションバーからコマンド予測機能をアクティブ化すると、近々で使用した設計操作に基づいて最大 7 つのコマンドが提案されたツールバーが表示されます。ツールバーはステップごとに動的に更新され、アクションバーに戻る必要が無くなり、作業を高速化できるのです。コマンド予測ツールバーに必要なコマンドが表示されない場合は、ツールバーの最後にあるインテリジェントコマンド検索を使用すると便利です。
欠落した参照を修正する
欠落した参照を修正するために、さらにいくつかの改善が行われました。まず、失われた参照の選択チップに新しい「欠落した参照」アイコンが表示され、どの選択がエラーの原因であるかを簡単に特定できるようになりました。
次に、欠落した参照チップを選択すると、グラフィック領域で欠落した参照の最後の既知の位置が強調表示されます。このゴースト強調表示の視覚的な手がかりは、欠落した参照を見つけたり、適切な代替参照を特定したりするのに役立つ貴重なアイデアを提供するでしょう。
欠落した参照のゴースト強調表示に付随するフラグ ツールバーもグラフィック領域に表示され、すばやく削除または置換できます。
別のブラウザータブでアプリを開く
アプリを開くために、デフォルト動作を変更するための新しいプラットフォーム設定が追加されました。この新しいオプションを有効にすると、コンパスパネルでアプリをクリックするか、「開く」コマンドを使用すると、アプリが新しいブラウザータブで全画面モードで自動的に開きます。アプリを別のブラウザタブで開くと、ワークスペースがすっきりし、複数の xApp セッションを実行するときに整理された状態を保つことができます。
この動作を有効にするには、プラットフォーム設定メニューのオプションタブで [Web アプリをブラウザタブとして開く] オプションを選択します。
処理バーの変更
処理がバックグラウンドで実行されている間でも、設計作業の効率化を図れます。新しい処理ダイアログによって、サーバー側で処理操作されている間でも、回転、パン、ズームなどの処理を行うことができるようになりました。この機能強化により、モデル処理中の中断を最小限に抑え、ダウンタイムを減らし、モデル作業に集中できるようにすることで、よりスムーズなワークフローがサポートされます。
強化された表示/非表示管理
製品構造のアイテム表示を、より細かく柔軟に制御できます。デザインマネージャーツリーの新しい表示/非表示列を使用して、コンポーネント、機能、3Dシェイプなどの表示および調整が可能です。表示/非表示のオン/オフを切り替える機能で、デザインマネージャーツリーの表示をカスタマイズできます。
強化されたコンポーネント合致
コンポーネントを分解せずに合致プロセスを開始できます。面を選択するだけで、合致ツールバーに使用可能な合致オプションが表示されるようになりました。合致オプションを選択すると、必要な選択要素が表示され、合致が適用できます。
改善されたブックマーク統合
物理プロダクトを作成または変更するときに、ブックマークを割り当てることで、データを整理できます。ブックマークを追加する機能は、[名前を付けて保存]、[新規挿入]、[アセンブリの作成] コマンドで使用できるようになりました。
新しい再構築オプション
再構築の複数オプションを使用して、エラー管理アプローチをコントロールできます。「最初のエラーで更新を停止」オプションは、エラーが検出されるとすぐに再構築を停止します。「完全再構築」オプションは、すべてのエラーを処理し続けます。優先オプションを選択して、問題が発生したときに対処するか、再構築を 1 回で完了して、エラーを効果的に管理できるようになりました。
フリーフォームデザイン
強化されたソフト選択
ソフト選択ツールを使用すると、プッシュ&プル操作中に影響を受けるノードを正確に定義できるようになり、制御性が向上しました。 「影響を反転」または「影響を受ける面」を選択するための新しいオプションが追加され、調整したい領域のみをターゲットにできる柔軟性が提供されます。サブディビジョンモデルの特定の領域に、仮のモデルを追加することしかできなかったこれまでの操作と比較して、モデル構築が非常に簡単になります。
頂点に折り目をつける機能
これは、お客様からのご要望が非常に多かった機能強化の1つです。ループを作成する機能は以前からありましたが、モデルに鋭角を作成するために単一のポイントを作成したい場合があります。その操作が、この機能で可能になりました。この機能は、作成したい頂点を選択し、コンテキストツールバーから [作成] コマンドをアクティブにするだけで実行できます。
回転プリミティブをスライスするためのワークフロー改善
[プリミティブ] ダイアログボックスの [スライス] オプションを使用すると、円柱、球、トーラス、円錐などの回転プリミティブを正確にスライスできます。ダイアログで正確なスライス角度を指定するか、マニピュレータツールを使用して、グラフィックス領域で角度を直接調整できます。この機能強化によりワークフローが効率化され、最初から必要な形状を正確に作成できます。変更が必要となる完全回転プリミティブを作成する必要はありません。
図面とモデルベース定義
アセンブリビューでコンポーネントを非表示
アセンブリビューを挿入するときに、除外オプションを使用して特定のコンポーネントを非表示にできるようになりました。この機能により、特に外部コンポーネントが内部コンポーネントの表示をブロックしている場合に、バルーンを簡単に追加できるようになりました。
断面ビューのハッチング
断面ビューを作成する際、クロスハッチングとカラーフィルが自動的に適用されるようになりました。[ビューの編集] ダイアログからハッチングとカラーフィルを簡単に調整できます。クロスハッチングにより、断面ビューで切断面が、固体ジオメトリをどこで切断するかを明確に伝えることができます。
物理プロダクトおよびドキュメントセットのリビジョンを同期
製品とドキュメントのリビジョンが同期されていることを確認することで、エラーを排除し、やり直しを減らすことができます。xDrawing の [コンポーネントの置換] コマンドを使用して、既存の注釈セットを物理プロダクトの新しいリビジョンに割り当てることができるようになりました。注釈セットの新しいリビジョンを作成して、物理プロダクトと注釈セットのリビジョンが同期されていることを確認できます。
上記の主要な機能強化に加えて、このアップデートには、改善やバグ修正も含まれています。以下の項目でご確認下さい。
- 変換エンティティとして作成されたスプラインを分割およびトリムできる機能が追加されました
- 3DShape を表示/非表示する機能が追加されました
- SIMULIA アプリで、シミュレーションを実行するために使用できるコアマテリアルライブラリに 10 種類の流体マテリアルが追加されました
- ユーザーインターフェイスのすべての要素に、トルコ語がサポートされます。トルコ語を話すお客様にとって、シームレスなナビゲーションと使いやすさが向上しました
- ナビゲーションを向上させるためのタブ動作の改善: お客様は、Tab キーを使用して、フォーカスされた要素を示す視覚的なキューを使用して、論理的な順序で要素間をフォーカスできるようになります。修飾キーを使用してタブ方向を変更できます
- 共同作業スペースの「名前を付けて保存」に関連する複数の問題が修正されましした
1) 別の共同作業スペースに保存する際、不要なデータが重複する問題を解決
2) アクティブ化されたコンポーネントを保存した後、セッションが予期せず対象の共同作業スペースに切り替わる問題を解決
3) アクティブ化されたコンポーネントで「名前を付けて保存」を実行するときにインスタンス名が繰り返し追加される問題を解決
- モデル編集機能が強化され、別の OGS (Ordered Geometry Set:時系列形状セット)方法でジオメトリを変更する際、選択内容を保持または置換できるようになり、編集中にモデル化された面への参照が失われることを防止します
- プリミティブ挿入ダイアログが改善され、トポロジと境界ボックスの変更がより直感的になりました
- シート設定に基づいて、シート形式、方向、サイズを自動的に設定することで、PDF の公開プロセスが改善されました
このリリースで注目される機能強化については、以下のビデオもご確認ください。
SOLIDWORKSブランド製品は、年間を通じて機能提供の更新を行っています。2024における上位 10 の機能強化については、こちら、でご紹介しています。お楽しみ下さい。