パラメトリックモデリングとフリーフォームモデリングを融合させる

皆さんは、幾何学的ではない複雑な形状を設計することがありますか? 丸や、三角、四角の組み合わせではない複雑な形状をモデリングする場合、SOLIDWORKSの機能でさえ、必ずしも十分ではないかもしれません。3D Sculptor や 3D Creator などのブラウザベースのツールを使用すると、実は、複雑なデザインや幾何学的ではない形状に手軽に取り組むことができるかもしれません。Manufacturing Definition Creator を組み合わせれば、そのような複雑な形状でも正しく製造できることを保証できます。

複雑な形状を扱う際に設計者が直面する一般的な問題にどのように対処できるかについてご紹介しましょう。

工業デザイナー、デジタル彫刻、機械エンジニアのいずれであるかに関わらず、目標は同じだと思います。コンセプトを迅速に構築して、繰り返すことです。従来のツールでは、複雑な形状をモチーフにしたコンセプトを作成するワークフローは、決して迅速でも簡単でもありませんでした。

複雑な形状を表現する1 つの方法として、パラメトリックモデリングを使用し、曲線とサーフェスでモデルを構築する方法があります。この方法は、増分的かつ派生的に進行していく性質を持っているため、非常に時間がかかることが多々あります。パッチやスイープなどのサーフェスを作成する前に、すべての曲線をまずは個別に定義しておく必要があります。さらに、これらのモデル内の複雑な相互関係は非常に不安定になる可能性があります。つまり、1 つの寸法を変更しすぎると、機能障害が連鎖的に発生してしまうのです。

他のアプローチとして、別のサーフェシングアプリケーションを使用して複雑な形状を作成する方法があります。ただ、モデリングとして最適なアプリが見つかったとしても、十分な互換性のないアプリ間でデータをやり取りするのは面倒なことが多くあり、データモデルの移動に課題が残ります。

3D Sculptor と 3D Creator は、これらのワークフローに正面から取り組むロールです。3D Sculptor はプッシュアンドプルテクニックを使用し、複雑な形状を簡単かつ素早く作成でき、xShape アプリで Sub-D ツールにアクセスできます。まずは、押したり、引っ張ったり、伸ばしたりできるデジタルな粘土のボール(玉)、の形状から始まります。徐々にハンドルを追加して、ジオメトリをコントロールできるようになり、忠実度を高めることがでるでしょう。

フリーフォームモデリングとパラメトリックモデリングのパワーを組み合わせて、魅力的なデザインを作成します

xDesign アプリは、伝統的なパラメトリックモデリングツールを提供する 3D Creator ロールに含まれています。xShapeアプリで提供される Sub-D モデリングアプローチと組み合わせることで、多様な形状を作り出すことができます。必要に応じて、曲線やサーフェスも追加できます。 xShape のSub-Dツールと xDesign のパラメトリックツールは、シームレスに連動し、必要なだけ組み合わせることができます。この 2 つのアプリを使用することで、複雑なジオメトリをすばやく簡単に作成するだけでなく、変更も容易。従来の気の遠くなるようなタスクを排除できます。

既存のワークフローを改善する、という方法ではなく、これらの新しいツールの柔軟性により、新しいアプローチが可能になります。機械エンジニアは、幾何学的な形状の組み合わせではなく、最初から複雑な形状を独自に検討できます。工業デザイナーやデジタル彫刻家は、微調整可能なパラメトリックモデリングを試すことができます。それぞれがそれぞれのスキルセットを拡張し、3D Sculptor や 3D Creator などのロールを使用することで、コンセプト設計をより生産的にすることができるでしょう。

また、これらのアプリには、ツールバーからアクセスでき、アプリを切り替える必要がないのも素晴らしい点です。

一方、複雑なジオメトリは、一般的に、複雑な製造プロセスが必須です。ここで Manufacturing Definition Creator が役立ちます。 Manufacturing Definition Creator は、設計プロセス中に組み込むことができる 3D と 2D の両方の定義を作成できるブラウザベースのソリューションです。