SOLIDWORKS ブラウザーベースロール新機能

今年2月に開催された 3DEXPERIENCE World 2024の公開動画を視聴されたお客様は、SOLIDWORKS CEO の Manish Kumar が、プラットフォームで稼働する SOLIDWORKS について語っているのを聞いたことがあるかもしれません。SOLIDWORKS は、パラメトリックモデリング、サブディビジョンモデリングなど、ブラウザ専用に構築された、SOLIDWORKS Cloud Offerと呼ばれるソリューションを提供しています。R&D デザインドメインセッションでは、SOLIDWORKS Cloudについて詳しく説明され、SOLIDWORKS Cloud で提供される機能と柔軟性について語られました。図面とモデルベース定義のための 2Dオーサリングは大ヒットしました。 詳細については、以下の 33:40 の SOLIDWORKS Cloud セクションもご参照下さい。

注) 本動画は、Youtubeの「設定」オプション>「字幕」を「日本語」にしてお楽しみいただけます。

 

ここでは、R2024x FD02(ファンクションデリバリー)の最新アップデートについてご説明いたしましょう。

 

これらのソリューションの優れた点は、専用の機能に加えて、どこからでもどのデバイスでも Web ブラウザーからアクセスできることです。 また、3DEXPERIENCE プラットフォーム上で実行されるため、データ管理機能とコラボレーション機能が組み込まれています。 さらに、これらの最新機能FDは、年間を通じて利用可能なため、年次リリースを待つ必要はありません。 さて、このラウンドでは何が新しくなったのでしょうか? 画像を編集可能なスケッチに変換する機能、タッチデバイス用の投影ビュー機能、板金用の新しい穴機能など、多数の機能が新しくなりました。

 

ユーザーエクスペリエンス

 

カスタマイズ可能な設計環境 – 設計環境を変更して、新しい設計のためのスペースを確保

 

FD01では、環境依存のデザインエクスペリエンスと、設計を強化するための設計環境挿入に関する機能が導入されました。 この機能を拡張して、FD02では、環境内でコンポーネントを表示/非表示したり、移動したりできる新しい機能が追加されています。この機能により、新しい設計のためのスペースを最適化できます。

 

 

設計環境向けのダイナミック半透明表示 – 設計環境内で利便性の高い視覚化

 

設計環境の外側を移動させることで、設計環境の壁側が自動的に半透明になり、設計環境内のコンポーネントを簡単に確認できるようになりました。

 

PartSupply の統合 – 3DEXPERIENCE プラットフォームのサイドパネルから直接標準パーツにアクセスして追加することで、ワークフローを高速化します。

 

コンテンツサイドバーを使用して、すぐに使用できる調達可能な 3D パーツ/コンポーネントを備えた無償のオンラインパーツカタログ PartSupply コンポーネントに、設計セッションから直接アクセスできます。

 

ファスナーやブラケットなど、すべての設計プロジェクトやアセンブリで再利用できる 1,700 のプロバイダーの標準部品のライブラリから気に入った部品を選択して設計に挿入できることで、アセンブリ作成のワークフローが加速します。

 

PartSupply にアクセスして、設計環境から離れることなく標準部品を手軽に追加してテストできます

 

 

エンティティのズーム – 選択したエンティティにズームすることで、設計プロセスを加速

 

「エンティティのズーム」と呼ばれる新しいコマンドが追加され、コマンド内の選択フィールドから使用できます。 選択したエンティティをズームインすると、作業中の設計部分に簡単に集中できます。

 

部品およびアセンブリ設計

 

画像をスケッチに変換 – 複数の使用例に合わせて、画像を編集可能なスケッチに変換

「Picture to Sketch(画像をスケッチに変換)」ツールを使用して、既存の画像を、編集可能な 2D スケッチにシームレスに変換します。特に、利便性の高い使い方として、下図に示すように、製品上のロゴを操作している場合など、そのロゴのエッジをスケッチに変換できます。 スケッチから押し出しカットを行って、デザイン上にロゴが入ったプレートを作成することができます。 また、手書きのスケッチがあり、それに基づいてフィーチャを作成したい場合などにも便利です。Picture to Sketch 機能を使用して画像に基づいたスケッチを自動的に作成でき、スケッチエンティティ(Sketch Entities)でトレースするよりもはるかに簡単です。

また、2D または他の CAD システムのスクリーンショットを変換して 3D CAD システムに移行する場合にも、それらのスケッチを容易に変換できて便利です。

 

新しい Picture to Sketch コマンドを使用して、イメージをスケッチに変換できます

 

 

セッション情報パネル – 「参照として」インポートされたコンポーネントを素早く特定

[セッション情報] パネルから、どのコンポーネントが参照としてアセンブリにインポートされたかを簡単に識別できます。 たとえば、PartSupply から取り込んだ標準コンポーネントは参照として挿入されます。これは読み取り専用であることを意味し、パーツのプロバイダーが行った変更はデザイン内のそのパーツのインスタンスに更新されます。

 

設計ライフサイクル管理 – コンポーネントの成熟度状態をその場で変更し、ライフサイクル全体でステータスを効率的に管理および更新

設計ライフサイクルの管理がさらに強化され、選択したコンポーネントの成熟度状態を簡単に変更できるようになりました。 アセンブリで作業していて、そのアセンブリ内のコンポーネントに変更を加えたばかりで、完成度の状態を変更したい場合でも、コンポーネントをアクティブにする必要がありません。 選択するだけで、コンポーネントの成熟度状態を変更できます。

 

選択したコンポーネントの成熟度状態を変更できる機能により、設計ライフサイクルを簡単に管理できます

 

 

フリーフォームデザイン

 

すべての変更をキャンセル – 設計の繰り返しをテストする時間を節約し、目的の開始点に素早く戻る

デジタルスカルプトやフリーフォームモデリングを行う人向けに、「サブディビジョンのキャンセル」と呼ばれる新機能が追加されました。最後に [サブディビジョンの編集] をクリックしてから、サブディビジョンモデルに加えられたすべての変更を元に戻すことができます。元に戻すボタンを数回クリックして状態を元に戻す手間がかかりません。

画面上部のモードバーで [サブディビジョンのキャンセル] をクリックして、サブディビジョンの編集モードを終了するだけです。

 

メッシュの押し出し – 面を選択して押し出す際のクリック時間を節約

押し出しメッシュを有効にすることで、押し出しを実行した後も選択が選択されたままになり、「選択の繰り返し」機能を使って繰り返し作業を実行できます。

 

選択の繰り返し機能を使用して、連続するメッシュ押し出し作業に関して、選択作業の繰り返しを軽減します

 

 

三角形優先対称 – 複数の形状の交差する頂点を使った場合でも簡単に「対称」を定義

新しい三角形優先オプションを使用することで、円柱や球体など、複数のエッジが 1 つの頂点で交わる複雑な形状上の頂点領域で「対称」を作成できるようになりました。

 

製造定義

製造定義を取り扱うエンジニアのために、利用可能なすべての投影ビューの利用、ビューを簡単に切り替えてオン/オフできる機能が追加され、また、タッチデバイスを利用できるようになりました。これらのビューには 第一角法、第三角法が含まれているため、規格を満たした必要なビューを提供できます。 また、投影ビューを作成するときにビューが選択されていない場合は、ビューを選択するよう警告が表示され半透明の投影ビューが表示されます。

 

新しい直感的なタッチインターフェイスで投影ビューを簡単に視覚化および作成

 

 

板金設計

 

穴コマンド – 人的エラーを削減し、設計プロセスをスピードアップ。正確に標準的な穴サイズを保証

最後に、板金設計者にとって重要なことですが、穴フィーチャーが追加されたため、標準化された穴を簡単に作成でき、煩わしい穴テーブルが不要になります。 新しい単一の使いやすいコマンドを使用することで、業界標準のさまざまな穴タイプとサイズから選択でき、最初から設計が正しく適合することが保証されます。 PEM などの一般的な板金固有の規格も含まれています。

 

新しい「穴」コマンドを使用して穴をすばやく作成します

 

さらに多くの機能追加が予定されています。引き続きご期待ください。 最新の更新を確認するには、このブログもチェックしてください。

また、ブラウザベースのツールをまだ入手していないお客様は、https://www.solidworks.com/ja/how-to-buy/solidworks-cloud-offer で SOLIDWORKS Cloud Offer もご確認下さい。

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Dassault Systemes SOLIDWORKS Corp.は、データの作成、シミュレーション、管理、テクニカル コミュニケーション、電気設計、ビジュアリゼーション、コラボレーションを行い、エンジニアリング リソースの革新と生産性を達成するための完成されたソリューションを提供しています。