コンフィギュレーションマネージャーを最大限に活用する方法

昨年のR2024x アップデートで、クラウド接続型ロール、3DEXPRERIENCE SOLIDWORKS および Collaborative Designer for SOLIDWORKS に Configuration Manager が導入されました。 今年の 3DEXPRERIENCE World のデザインドメインに関するジェネラルセッションで、この話題が取り上げられたとき、会場の皆さんは非常に興奮していましたが、それには十分な理由があったと思われます。ここでは、皆さんがこの機能をまだ使っていないことを想定して、今日から使い始められるように詳しく説明しましょう。また、既にご使用いただいているお客様にも、ユーザーエクスペリエンスを向上させるためのワークフローについてご参照いただき、ご活用いただければ幸いです。

 

コンフィギュレーションマネージャー(Configuration Manager)を使用すると、物理プロダクトにリンクされたまま、プラットフォーム上で一意的な項目番号を持たないモデルの表現のみを保存でき、部品構成と表現によるコンフィギュレーションを明確に区別できます。 コンフィギュレーションマネージャーを使用すると、物理プロダクトまたは表現のみのいずれかで、モデルのコンフィギュレーションを作成できます。 優れている点は、データが常に物理プロダクトにリンクされたままであるにもかかわらず、部品番号を受け取らないため、3DEXPRERIENCE プラットフォーム上のスペースを占有しないことです。

 

SOLIDWORKS コンフィギュレーションとは何ですか?

SOLIDWORKS コンフィギュレーションは、さまざまなバリエーションで作成された部品またはアセンブリを 1 つのファイルで作成および管理できる多用途機能です。

 

バリエーションは、共通の仕様から次のように定義されます。

 

– パラメータの有効化または無効化

– パラメータの値を変更することにより

同じドキュメントに関する複数のコンフィギュレーションは別のドキュメントで個別に参照できます。

製品構造リンクが作成されると特定のコンフィギュレーションが参照されます。

 

 

コンフィギュレーションマネージャーの使用方法

新しい 3DEXPERIENCE インテグレーションルールエディタを使用すると、部品およびアセンブリのコンフィギュレーションを物理プロダクトまたは表現のみの形式で 3DEXPERIENCE プラットフォームに保存するときのロジックを定義できます。 表現のみの場合は 3DEXPERIENCE プラットフォーム上の物理プロダクトにリンクされますが、個別には保存されないため、煩雑さが軽減され、コンフィギュレーションを簡単に見つけることができます。

 

3DEXPERIENCE プラットフォーム上におけるコンフィギュレーションを物理プロダクトまたは表現のみとして保存するときのロジックを定義できます

 

 

SOLIDWORKS は、次の基準を使用して、物理製プロダクトに使用されるコンフィギュレーションを選択します。

・デフォルトコンフィギュレーションが存在する場合、そのデフォルトコンフィギュレーションは、物理プロダクトになります。

・コンフィギュレーションで部品番号にコンフィギュレーション名が使用されている場合、そのコンフィギュレーションは物理プロダクトになります。

・コンフィギュレーションの部品番号が同じ場合、SOLIDWORKS はコンフィギュレーションプロパティマネージャーの部品表オプションで使用されるときに表示される部品番号に基づいてコンフィギュレーションを選択します。

選択の順序は次のとおりです。

1.コンフィギュレーション名

2.ユーザー指定の名前

3.ドキュメント名

コンフィギュレーションが上記の基準に一致しない場合、「コンフィギュレーションマネージャー」タブで作成された最初のコンフィギュレーションが物理プロダクトになります。

 

非常に特殊な使用方法、または、企業標準に従わなければならず、システムコード化された更新ロジックでは期待どおりの結果が得られない場合は、ユーザー定義の更新ロジックを作成できる「新しいルールエディタ」を使用することをお勧めします。 部品やアセンブリに適用されるシステムコードの更新ロジックとは異なり、3DEXPERIENCE インテグレーションルールエディタでは、必要に応じて両方のファイルタイプに異なる更新ロジックを定義できます。

 

コンフィギュレーションマネージャー(Configuration Manager) を使用するには、「3DEXPERIENCE プラットフォームとの互換性を確保するために SOLIDWORKS ファイルを更新」を有効にする必要があります。

 

知っておくべき変更点は何ですか? これまでは、コンフィギュレーションマネージャーは、編集可能な親派生関係を作成し、コンフィギュレーションの使用目的を明確に区別せず、一定の動作に基づいてコンフィギュレーション間の親子関係を示していました。

 

現在、コンフィギュレーションマネージャーは、プロダクトと表現のみの関係を次のように定義します。

・プロダクトコンフィギュレーション成は、調達および/または購入される実際の品目を定義します。

・表現のみのコンフィギュレーションは、下流での使用、または CAD アプリケーションおよびモデリングコンテキストの簡略化のために、プロダクトを別の形式で表すために使用されます。

 

タスクスケジューラを使用して既存のファイルを一括更新し、互換性を確保するためにすべてのファイルを更新することもできます。 タスクスケジューラで [3DEXPERIENCE 互換性] を選択すると、既存の設計コンフィギュレーションを物理プロダクトまたは表現のみのコンフィギュレーションに変換できます、各モデルを開いて個別に変換する必要がなく、タスクスケジューラで一括して実行できるため、とても便利になりました。 タスクスケジューラには、「3DEXPERIENCE 互換性」と呼ばれるタスクがあり、この機能を有効にすると、フォルダーなど、既存のデータセットを一括で実行でき、すべてのモデルを物理プロダクトに変換することができます。

 

新しいワークフローを比較してみましょう。(上の)右側の画像は、物理プロダクトに変換されたコンフィギュレーションを示しています。一方、左側の画像(旧コンフィギュレーション)は、表現(デフィーチャーしたモデル)のコンフィギュレーションは、派生した(または無効化された)コンフィギュレーションとして変換されていることがわかります。

今後、どうしていけば良いのでしょう? 部品またはアセンブリファイルごとに 対応する1 つの物理プロダクトが管理されることをお勧めします。 利点は、各製造品目を表す物理プロダクトは 1 つだけになり、ユーザーエクスペリエンスが簡素化されることです。

こうすることで、アップロードおよびダウンロードする必要がある PLM 情報が少なくなり、ファイルの保存/開くのも速くなります。 また、このように管理することにはほぼ労力も時間もかからないため、データを管理する代わりに設計に時間を費やすことができるという点も優れています。

 

ユースケースとして以下のような背景でコンフィギュレーションを多用されていた皆様には新しいワークフローをお勧めします。

 

板金部品の管理 – フラットな状態(表現)と加工された状態(表現)の管理

溶接部品の管理

アセンブリのデザインビュー管理

 

コンフィギュレーションマネージャー(Configuration Manager) を使用する方法についてのヒントがあったでしょうか?今後は、使い方の実例もご紹介させていただきます。お楽しみに!

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