SOLIDWORKS ブラウザーベースデザインロール R2024x FD01 新機能
2 月は SOLIDWORKS ユーザーにとって重要な月です。何故なら、3DEXPERIENCE World が開催され、SOLIDWORKSの将来の情報が発表されるからです。ここでは、最新の情報の1つでもあるフィーチャーデリバリ (FD) となる R2024x FD01 に追加された機能をご紹介しましょう。3D Creator、3D Sculptor、および Manufacturing Definition Creator のユーザーエクスペリエンスおよびパフォーマンスの強化について詳細をご紹介します。
強化された機能として、コマンドを簡単に見つけるための新しい「コマンド検索」、単一のツールで穴を文書化する機能、画像をより正確に挿入するための「スナップポイント」などがあります。
ユーザーエクスペリエンス
エクスペリエンと文脈に沿って設計する – 現実世界の環境で製品を視覚化
最大のユーザーエクスペリエンス機能の 1 つとして、設計している製品を実際の使用される場面に落とし込んで文脈に沿った設計ができるようになります。この機能によって、使用される場面を意図した環境で製品を鮮明に視覚化でき、製品が正しいスケールで設計されていることを確認するのに役立ちます。より設計プロセスを向上させ、優れた製品設計を実現できるでしょう。
ジム、病室、キッチン、リビングルームなど、環境は用意された「ギャラリー」から選択できます。
この新機能は、あなたのパートナーやお客様向けのエクスペリエンスを作成するのにも役立ち、ビジョンを簡単に共有でき説得力のある設計を提案できるようになります。
合理化された共有オプション – 1 つの便利なスペースからコミュニティを使って内部で共有し、また、3DDrive を使って外部との共有も可能
ファイルの共有、コミュニティでの共有など、すべての「共有」するためのオプションに 1つの場所からアクセスできるようになり、ワークフローが簡素化されました。 アクションバーの 1 つのコマンドからすべてにアクセスし、3DDrive から直接共有できるようになります。この新しい共有メニューから外部とも共有可能です。
コマンド検索 – 必要なツールをすばやく見つける
この機能は デスクトップSOLIDWORKS でも人気の機能で、ブラウザベースのデザインロールでも使用できるようになりました。 「S」 ショートカットメニューからコマンドを検索したり、アクションバーから直接コマンドを検索したり、キーボードの「/」キーを押したりするなど、新しいオプションを使用してコマンドをすばやく見つけて開くことができます。 コマンド名、ツールヒントの説明内のキーワード、または他の CADシステムの一般的な同義語によってもコマンドを検索できます。
共通プリファレンス設定の新しいオプション – 再設計されたプリファレンス設定ダイアログで設計環境をコントロールできます。
共通プリファレンスメニューが拡張され、スケッチ中の自動ビューナビゲーション、デフォルトの平面表示設定、および再構築方法を制御できる新しいオプションが追加されました。
部品およびアセンブリ設計
ラティス構造を設計に取り入れる – 取り組み中の設計にラティス構造を簡単に統合
ラティス構造をデザインに組み入れることがさらに簡単になりました。 スケッチ内のラティスジオメトリを参照してラティスジオメトリを設計に統合し、ラティスとパラメトリッ ジオメトリ間のより緊密な接続を構築できます。格子に寸法を記入したり、格子をスケッチエンティティに変換したりすることが可能です。
コンポーネントの挿入と置換 – コンポーネントを迅速に再配置することで、設計の繰り返し速度をスピードアップ
[挿入と置換] コマンドを使用すると、最近のコンテンツにアクセスしたり、特定の検索クエリを起動して目的のコンポーネントを見つけることができるようになり、コンポーネントの検索が一層簡単になりました。 最近使用したコンテンツや関連コンテンツにすばやくアクセスして、ワークフローを強化します。
これは「次から開く」コマンドと同じように機能し、コンポーネントを扱うときにすぐに利用できます。
外部参照管理 – 古くなった参照や壊れた参照をさらに早く追跡し、解決
壊れた参照の処理には時間がかかることは誰もが知っています。 その負担を軽減するために、古い外部参照や壊れた外部参照をより早く特定できるようになりました。 デザインマネージャーには、フィーチャとジオメトリの参照の問題を警告する新しいバッジアイコンが表示されます。 アイコンの上にマウスを置くと、「参照が壊れています」や「コンテキストが外れています」などの説明的なエラーメッセージが表示されるので、問題を特定して修正し、設計を続行できます。
失われた参照を修復 – エンティティを特定して復元
失われた参照を修復することも面倒な場合があります。 新しい [エッジで編集] コマンドを使用すると、変換されたエンティティで失われた参照を 1 つの直観的なダイアログで修正でき、スムーズでエラーのない設計プロセスが保証されます。 ダイアログ内の失われたエンティティの選択チップにある警告アイコンにより、どのエンティティが失われたかを識別できます。
たとえば、新しい設計の作業中に上流での編集が原因で、スケッチ拘束など壊れた参照がある場合、この新しい [エッジで編集] コマンドを使用してそれらを修正できます。
古くなったアセンブリを解決 – ワンクリックでデザインマネージャー内の混乱を除去
アセンブリを開くと、アセンブリが古くて解決されていない場合、プロダクトを解決するように求めるエラーメッセージが表示されます。 アセンブリが古くなると、デザインマネージャーにエラーメッセージが大量に表示されるのが通常です。これを修正するには、表示される警告メッセージで「製品の解決」をクリックすることで、デザインマネージャーのエラーメッセージを削除できます。
最後に、パフォーマンスに関してですが、スケッチ編集、プレビュー生成のためのパターンとミラーの使用、ボディ選択のためのコマンドなど、はるかに高速になりました。
製造定義 MANUFACTURING DEFINITION
穴の寸法表示 – 1 つのツールで適切なフィットと機能を確保
新しい穴吹き出しツールを使用すると、xDesign で穴フィーチャーとして作成された穴または穴パターンを簡単に定義できます。
穴吹き出しツールは、深さ、ねじ山、ザグリ穴、皿穴、インスタンス数など、製造に必要な包括的な穴情報を提供します。
単一の使いやすいコマンドにより、穴情報が常にモデルと同期され、穴のフィットと公差、サイズ設定、位置決め、および公差を効率的に定義するのに役立ちます。
ラティスのサポート – 複雑なラティス構造および 3Dプリントコンポーネントの生産準備の定義
CATIA Lattice Designer からジオメトリを含むコンポーネントを取り込み、格子ジオメトリを含むモデルに注釈を付けることができるようになりました。
注釈レベルフォントの制御 – フォントに関する柔軟性とカスタマイズを楽しむ
システムおよびドキュメントオプションメニュー内に、データム、バルーンなどを含む個々の注釈タイプごとに新しいフォントコントロールオプションが追加されました。
この機能により、特定の各注釈タイプを柔軟に制御できるようになり、希望どおりの図面を作成したり、製造パートナーに見落とされたくない事項を指摘したりできるなど、潜在的な問題が排除されます。
図面ビューのアクティブ化 – 図面環境内で注釈コマンドに直接アクセスすることで時間短縮
図面環境にいるときは、アクションバーにすべてのコマンドが表示されます。 以前はグレー表示になっており、ビューを選択する必要がありました。
注釈コマンドをアクティブにし、既存のジオメトリまたはビューフレームを選択して、対応するビューを自動的にアクティブにし、注釈の配置を開始できます。
フリーフォームデザイン
画像を挿入するためのスナップポイント – 複数の画像を追加する際の正確な配置をサポート
スナップポイントを使用することで、複数の画像の位置合わせ、向き、サイズを調整できます。
スナップポイントを追加すると、さまざまな平面からの画像の位置合わせ、拡大縮小が可能で、デザインの精度が向上します。
モディファイアコマンドの代替ロボット – ロボットからメッシュを直接変更
アクションバーや右クリックからコマンドを起動する代わりに、押し出し、エッジの折り目、ループの挿入などのオプションを含むモディファイアロボットを介してロボットから追加のメッシュ変更オプションに直接アクセスできます。
外部ジオメトリとの整合 – 既存のジオメトリの周囲に自由形状を設計
サブディビジョンメッシュを外部ジオメトリと一致、同一線上、垂直、または平行にすることで、そのジオメトリと位置合わせできます。
サブディビジョン面またはジオメトリを外部ジオメトリに簡単に位置合わせできるようになりました。例えば、サブディビジョンのさまざまな面を選択してから、平面などの外部ジオメトリを選択して、平行または垂直にすることができます。 この機能により、メッシュをより詳細にコントロールできるようになり、かつ、既存のジオメトリに合わせて調整できるようになりました。
新機能いかがでしたでしょうか? 3DEXPERIENCE Works ポートフォリオと SOLIDWORKS Cloud Offer で利用できるクラウド接続およびブラウザベースのロールについて詳しく学び、賢くお役立て下さい。