オンラインデータストレージ導入の意味
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、設計を主たる業務とする企業、製造業をサポートするエンジニアリング企業を含む、多くの企業は、リモートで仕事をする方法を見つけようと躍起になったと思います。 多くの企業は、情報を共有するために、Google Drive や Dropbox などの、外部のプラットフォームを使用するか、または、製品データ管理 (PDM) システム上のデータにアクセスするために VPN サーバーをセットアップする必要がありました。
現在でも多くの人が、一部はリモートで働いており、クラウドプラットフォームが不可欠な存在になっていると考えられます。
データが、安全な場所、唯一の場所に保存され、デバイスを問わずどこからでも簡単にアクセスでき、関係者全員が最新の情報を入手できるとしたら、皆さんの設計環境は一変するかもしれません。さらに、外部サーバー使用に時間とお金を投資する必要もないとしたら、導入に関し、上司の承認に一歩近づくかもしれません。
「PDM [製品データ管理] システムには限界がありました。3DEXPERIENCE プラットフォームを使用することで、クラウド上にスケーラブルなセンターポータルができ、データシートを含むすべての部品とアセンブリが安全に保存され、プロジェクト参加者全員がアクセスできるようになりました。 いつでも、デバイスを問わず、また、データのセキュリティは 2 要素認証とデータ暗号化によって保証されています。」
– Fabian Stutz、Pharmabotix 共同創設者兼 CEO。
おそらく、クラウドサービスを使用する最大のメリットは、手間のかからない設計が可能になることだと考えられます。 3DEXPERIENCE プラットフォームが他のクラウドプラットフォームやドキュメント管理システムと比べて優れているのは、製造業に関わる皆様、設計者の皆様を中心に、環境が構築されていることです。
CAD の世界を知る製造業の人であれば、誰しも、全てのデータが相互(インタラクティブ)に関連し、リンクしていることを知っています。 プロジェクトの関係者が、ある部品名を変更しました。あなたが現在使用しているSOLIDWORKSは、あなたに何を教えてくれますか?クラウドサービスを使用することによって、リンクするデータの変更は、すべてプラットフォーム上で追跡されるため、誰かが部品名を変更したら、変更が通知され、その部品を使っている自分に影響しそうな「アセンブリ」に再リンクすることを促される。自ら、アセンブリとファイルパスのリンクを更新したりする必要はありません。これが、クラウドサービスであり、3DEXPERIENCE プラットフォームです。
ネットワークドライブは必ずしも、CAD 設計に、理想的とは言えません。上述の、よくありがちな「シナリオ」は、ご存知のとおり、1つのフォルダー内で、 たった1つのファイル名、またはたった1文字の変更がっただけで、アセンブリ構造全体が破壊してしまう可能性があるからです。
3DEXPERIENCE プラットフォームを使用すると、リビジョンの追跡も容易になり、重複したファイルや複雑なファイル名が発生することはありません。つまり、個人が細心の注意を払ってデータ管理しなかればならない、という環境から解放されるのです。
クラウドサービスおよびプラットフォームのメリットの1つの側面は、上述の通り、「手間のかからないデータ管理」です。もう1つの側面は、より確実な「共同作業」環境の提供です。3D Markup、collaborative Tasks、Product Explorer、Compareなど、共同作業に役立つアプリが多数用意されています。これらのアプリケーションは、すべて、クラウドサービスに付属するCollaborative Industry Innovatorロールの一部です。
3D Markupは、クラウドベースのモデル表示およびマークアップツールであり、他のプラットフォームユーザーと共同作業して、プラットフォームに保存されているモデルにマークアップでき、複製を作成することなく、マークアップとコメント自体がデータに残ります。
Collaborative Tasks アプリは、オンラインで ToDo リストを提供するコラボレーションツールと言えるでしょう。SOLIDWORKS から直接アクセスでき、あなたとあなたのチームがタスクを整理し、実際の遂行状態を追跡するのに役立ちます。
Collaborative Tasks アプリを使用すると、チームメンバーにタスクを割り当てるだけでなく、スケジュール(開始および完了期日)を割り当てることができ、関係者全員がタスクの遂行状態に関して、通知やリマインダーを受け取ることができます。 このアプリの優れた点は、例えば、作業中の CAD モデルをタスクにドラッグ&ドロップして添付できるので、誰が、何を、いつまでに行う必要があるかが明確に説明され、共有されることです。
タスクは、「予定」「作業中」「完了済み」など、遂行の状況によって分類されます。自分に割り当てられたタスクが完了したら、「完了済み」のステータスに変更するだけ。 個人にとっても、1 日または 1 週間の計画を立て、作業の締め切りを守るための素晴らしい方法と言えます。タスクは、個人によって進捗状況は変更でき、管理者は、各自の最新の進捗状況を毎日確認できるわけですから、1回/1週間、顔を合わせて行う進捗報告会では、切り口の異なる議論を展開することができそうです。
管理者はCADのライセンスを持っていなくても、Compareアプリを使用して、担当者に割り当てた変更が、確実に行われたかどうかを確認することができます。 もちろん、担当者が割り当てられたタスクの進捗状況を変更するたびに、管理者または関係者全員に、「通知」が配信されるので、誰でも、Compare アプリを使って、随時、変更が正しく行われたかどうかを確認できます。
Product Explorer アプリは、製品とその構造を視覚化するアプリです。 このアプリが起動されると、ツリーを表示する Product Structure Explore と、オブジェクトを 3D で表示する 3D Navigate の 2 つのウィンドウが開きます。 設計中のアセンブリのステータスを確認したり、誰が何を作成したのか、どの材料が使用されたのか、誰から提供されたものなのか、を可視化します。問題を引き起こす可能性のある部品、状況があるかどうかを確認できるため、CAD ユーザーおよび非 CAD ユーザーの両方にとって多きなメリットがあります。
SOLIDWORKSをクラウドサービスに接続させる方法について詳細が気になるお客様は、お近くのSOLIDWORKS代理店にお気軽にお問合せ下さい。