これが 3D Mold Creator だ

3D Mold Creator は、コア/キャビティの分割の作成を複雑な操作無く、迅速にこなします。 3D Mold Creator は、3DEXPERIENCE Works ポートフォリオで利用可能な、金型のコア、キャビティ、およびインサートなどのジオメトリを設計する 3DEXPERIENCEプラットフォーム上で実行されるブラウザベースロール(Role)です。

 

3D Mold Creator ? ご存じないお客様のほうが幸運かもしれません。Rob Jost は、今年、3DEXPERIENCE World 2023ユーザーイベントで、講演した人物です。このセッションは、オンデマンドでも視聴できますよ!

 

SOLIDWORKS の専門家である Rob は、SOLIDWORKS コミュニティで 20 年の経験を持ち、SOLIDWORKS のR&Dに関わっていましたが、現在では、Product Definition Senior Managerの1人でもあります。 現在、彼は 3D Mold Creator や 3D Sculptor など、ブラウザベースのアプリを担当しています。 SOLIDWORKS Magic Wheelchair プロジェクトで、彼をご存知の方もいらっしゃるかもしれません。このプロジェクトでは、3D Sculptor でデザインされた、プリンセスの城を猫が引くそりをデザインしました。 はい、そうです、そりを引く猫たちです。このプロジェクトについては、こちら、でご確認下さい

Rob Jost と SOLIDWORKS Magic Wheelchair プロジェクトの 3D Sculptor でデザインした猫

 

ここでは、3D Mold Creator の自動化ツールに焦点を当て、3DEXPERIENCE World での Rob のプレゼンテーション「3D Mold Creator を使用したコア/キャビティの極意」の要約をご紹介いたします。

 

3D Mold Creator には、プラスチック成形部品用のコア/キャビティを作成して、分離するために必要なすべての機能を提供する xMold アプリが含まれています。

3D Mold Creator では、部品を最初から作成することはできません。つまり、金型製造に特化したアプリなのです。もちろん、いくつかの基本的な設計機能は備えています。 たとえば、下書き(スケッチ)をしたり、ラウンドをつけ足したり、といった補助的な機能です。 収縮を考慮する必要がある場合の、スケーリングツールなどもあります。 インポートおよびエクスポート機能、アセンブリ機能もありますよ。

 

3D Mold Creator には、SOLIDWORKS デスクトップ製品でおなじみの機能がたくさん含まれています。 たとえば、フォーチャーマネージャーツリー(Feature Manager ツリー)です。 実際には、これは 3D Mold Creator の「デザインマネージャー」と呼ばれるのですが、SOLIDWORKS、ますが、これは私たちがよく知っている同じツリーであり、履歴ベースであり、すべての機能がそこにあります。

 

皆さんの多くは、SOLIDWORKS Desktop の金型ツールを使用したことがあるのではないでしょうか。SOLIDWORKS Desktop には優れた自動化ツールがいくつかありますが、xMold ではそれをさらに進化させていて、次のようなツールを提供します。

 

  • パーティングラインの計算
  • ワークフローガイダンス
  • 分割作成
  • アセンブリ作成

ここでは、これらの機能を中心にステップ別ににご紹介しています。

デモでも使用された検知器

 

 

引き抜き方向

 

最初に行いたいことは、金型からどうやって引き抜くのか、引き抜く方向を決めることかもしれません。これは、[引き抜き方向] コマンドを使用して簡単に行うことができます。 [引き抜き方向]ダイアログで、オプションを有効にすることで、抜き勾配角度の解析を実行することもできます。

 

パーティングライン

 

次のプロセスは、パーティングラインを作成することででしょうか。このステップでは、どこがエッジであるか、また、どこで分割が発生するかを計算するための引き抜き方向を入力する必要があります。引き抜き方向が、 1 つしかない場合は、自動的にそれが選択されます。 複数の引き抜き方向がある場合は、ドロップダウンリストから、いずれかを選択することになります。

 

また、表面のどこかに「青い点」が表示された場合は、パーティングラインにエラーがある可能性があることを意味しています。これは、エッジを見逃していることを意味しており、正しく、青い点を確認する必要があります。また、このような状況に遭遇してしまった場合は、「開いたエッジの選択を削除」オプションを選択して、取り除き、新たに再定義する必要があります。 パーティングラインが完了するとアラートが表示され、青い点も表示されなくなります。

表面を分割してくれる、分割シルエットオプションもあります。

 

シャットオフサーフェス

 

[パーティング ライン] コマンドで [OK] をクリックすると、[サーフェスをシャットオフ] コマンドのポップアップが表示され、サーフェスを作成するために継続したループを形成するエッジ(または複数パーティングライン)に沿ってパッチを作りたいのですが、残念ながら穴が存在していることを示しています。 現時点では、接線で満たされた穴であるか、満たされていない穴であるかに関係なく、部品の穴に関する視覚的なフィードバックを得ることができます。 また、穴の連続性を制御し、さらなるサーフェスモデリングを行う必要があるかどうか、または適切に見える場合は、サーフェスを自動的に作成するかどうかを決定できます。

 

パーティングサーフェス

 

全てのプロセスが、前述で示した段階の情報に依存するため、再び [パーティングサーフェス] コマンドを起動するときには、作業しているパーティングラインが複数なのか、パーティングラインが 1 つしかないのかは、ユーザーが洗濯する必要があります。同時に、引きぬき方向も指定する必要があります。もちろん、サーフェスに正接、引き抜き方向に垂直、などのオプションもあります

 

分割する

 

次のステップは、金型を「分割」することです。ここで、実際に金型の A 部分と B 部分を分割してみましょう。 分割のプロセスでは、スケッチが必要になります。まぁ、xMold を含むすべての xApp にはスケッチツールが含まれているため、スケッチは簡単に作成でき、プロセスを完了することができます。スケッチが作成できると、必要なサーフェスが収められ、デフォルトが提供されます。

 

ここで値を微調整することによって、コアまたはキャビティを厚くすることも可能です。値を微調整できるパーティング平面オフセットオプションもあります。 その他、様々なオプションもありますのでお試し下さい。

 

下流工程との情報共有

 

金型が完成したら、別の設計者とも下流工程について情報を共有したり、別の方法を持ち込んでみたり、様々に修正することができます。 たとえば、インジェクターピンなどについても議論できるでしょう。

 

[セットからアセンブリを作成] コマンドを使用して 3D Mold Creator から共有する新しいパーツを作成できます。 この機能は、新しいアセンブリを自動的に作成し、すべてのボディをそのアセンブリに挿入して金型を構成することができます。 このアセンブリは、別のパーツ内のボディを使用したのではなく、個々のパーツを元に構成されているため、モールドベースとして、その作成を手軽に他の人に引き継ぐことができます。

 

もちろん、3DEXPERIENCE SOLIDWORKS をお持ちの場合は、コアとキャビティからボディを挿入し、ツールを使用して金型を改造することもできます。

 

3D Creator など、 xApp に留まりたい場合は、 [アプリの切り替え] コマンドをクリックして 3D Mold Creatorから xDesign アプリにアクセスし、金型モデル上で、パラメトリックツールを直接使用できます。

 

3D Mold Creator が他の金型設計ソリューションと比べて優れている点は、金型設計に特化した優れたツールがあるというだけではなく、レビュー、データの表示、ブレインストーミング、データ管理、コラボレーションなどに関わるその他のツールが含まれていることです。

 

それまでの間、 3DEXPERIENCE ID ログインを使用して、ここ  3DSwym へアクセスし、Rob’s World のプレゼンテーションを視聴してみて下さい。 このブログで取り上げた、自動化機能は動画の 20 分ほど経過したぐらいから始まりますが、プレゼンテーション全体には見逃したくないヒントやテクニックが満載です。

 

3DEXPERIENCE World のその他のオンデマンド プレゼンテーションにアクセスするには、ここ にアクセスしてください。

3D Mold Creator には本当に多くの機能があります。 ここでご紹介できなかったツールについては、また、本ブログサイトでご紹介していきます。ご期待ください。

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