品質向上のための一手
この投稿をご一読いただいているあなたは、設計にSOLIDWORKS® を使用している技術部のマネージャーまたは製品開発責任者でいらっしゃいますか? あなたのチームは、短縮され続ける製品開発時間の中であっても、より多くのイノベーション求められるというプレッシャーを受けていらっしゃいますか? そして、あなたの会社は、現場で発生する故障またはリコールなどによる負担を削減したいと考えていらっしゃいますか?
これらの質問のいずれかに対する答えが「はい」の場合は、ソリッドワークス・ジャパンの主催するライブ配信ウェビナーをチェックする必要があるかもしれません。これは、SOLIDWORKS と 3DEXPERIENCE Works クラウドベースのシミュレーションを一緒に活用し、仮想プロトタイプを作成することで、イノベーションを加速し、品質を向上させる方法を紹介するウェビナーです。次回は、2023 年 5 月 24 日(水)および5月30日(火)に開始されます。 セッションへの参加ご登録はこちらからどうぞ。
企業の価値観
モデリングとシミュレーションを統合する際の幹となる FEA、CFD、および FEM 機能と、それらの技術的およびビジネス上の価値を考える必要があります。ダッシーシステムズが提唱する「MODSIM アプローチ」とは、ライフサイエンス、産業機器、ハイテク、ホーム&ライフスタイル、消費者向け商品など、多様な業界に渡って実際に適用され実証されています。
モデリングとシミュレーションの歴史
CAD(Computer Aided Design、コンピュータ支援設計)によるモデリングやCAE(Computer Aided Engineering、コンピュータ支援エンジニアリング)によるシミュレーションといったコンセプトは、ルーツをたどると1970年代にまでさかのぼります。1990年代になり、SOLIDWORKSを代表とするパーソナルコンピューター上で稼働する3次元CADと、そのCADで作成された3次元モデルの応力解析(現SOLIDWORKS Simulation)や流体予測(現SOLIDWORKS Flow Simulation)といった製品設計上の問題に対し、シミュレーションできるツールが開発され、それらのツールが設計者にとって有用であると考えられるようになりました。科学的根拠に基づくモデリングとシミュレーションが、幅広く設計者に受け入れられるまでには長い年月がかかりましたが、現在それらは設計プロセスに完全に統合され、あらゆる産業で利用されています。
スマートな製品設計
設計が、適切に製造され出荷されて稼働することを保証するための適切なテストとして、構造的稼働の保証、熱伝導および熱流体を含む熱に対する保証が必ず含まれます。 たとえば、システムとサブシステムの温度と冷却気流を確認することは、製品を成功させるためにとても重要であることは、設計者である皆様は十分に経験しています。過去、1970年代に誕生したシミュレーション技術では、ハードウェアの制限もあり、お世辞にも「速い」とはいえず、1990年代に誕生したSOLIDWORKS Simulation でさえ、アセンブリ部品の接触挙動などを計算する場合に多くの時間を使いました。設計者は、設計を前に進めるためにシミュレーションを実行しているので、この計算の待ち時間は、いわば「無駄」の1つです。ハードウェアの進歩によって、計算時間は早くなりましたが、それでも、この「無駄」が100%解消されるには至っていません。そんな中で、クラウドコンピューティングという、無限大と言っても良いリソースの運用が可能になった現在、この恩恵を受けない手はないのです。また、シミュレーションすることが当たり前の現在なら、より「現実に近い」シミュレーションをすることが求められます。より「現実に近い」とは、テスト環境をバーチャルに実施することに他なりません。「現実に近い」シミュレーションとは、構造解析 (FEA)、流体解析 (CFD)、電磁場解析、プラスチック射出成形、および機構解析など、ほぼ全ての領域に渡るシミュレーションテクノロジを活用し、製品性能に対し、複雑に関係する要因を確認することです。また、ゴミを出さないスマートなテストを無制限に実施することが必要です。
製品開発におけるモデリングとシミュレーションによるアプローチの一例を次に示します。
製造 – シミュレーションにより、設計段階でさまざまな材料と製造プロセスを検討できるため、下流工程の問題を削減して、より効率的なプロセスとより良い意思決定を可能にします。
問題の予測 – コントロールされた環境の中で設計をシミュレーションして分析することにより、エンジニアは潜在的なリスクを特定して積極的に対処することができ、失敗の可能性やコストのかかる再設計を減らすことができます。
持続可能性 – エネルギー効率、材料使用量、および製造プロセスを考慮して設計を最適化することにより、エンジニアは製品の環境への影響を最小限に抑えることができます。
これまでにも多くのお客様が、SOLIDWORKSで作成した3次元モデルを使ってシミュレーションを実行してきました。そして、このCAD/CAEのモデルの統合が、将来の設計に大きく影響を与えることを体験してきました。この環境が、プラットフォームの出現によって、CAD側の持つ履歴やパラメータ、部品の接続関係といった一連のリレーショナルデータが完全にCAEデータと紐付けられることになったわけです。これによりCADデータが更新された際に、CAEデータが追従して自動的に更新されるようになりますし、このことを利用してパラメトリックCADモデルを使った設計空間探索も容易になります。
シミュレーションは単独で行われるべきではないことは、SOLIDWORKSとSOLIDWORKS Simulation をご使用の多くのお客様が実感していらっしゃいます。一方、3DEXPEREINCEプラットフォームはシミュレーションの実施だけでなく、シミュレーションを性能評価プロセスの1つとして管理する機能も備えています。すなわち、シミュレーションを製品要求やKPIと紐付けたり、性能評価を計画通り実施するためのスケジュールと紐付けたりすることができるのです。性能評価において起こった問題や変更要求の管理、さらには製品全体の納入計画やマイルストーンの管理まで、すべて3DEXPEREINCEプラットフォームの単一の統合環境上で行うことができます。
まずは、クラウドベースの 3DEXPERIENCE Works Simulation によって提供されるコア機能について学習してみて下さい。さまざまな問題がどのように解決されるかを説明するデモンストレーションはもちろん、Q&Aセッションがありますので、お気軽に質問をお寄せください。 参加お申込みは下のバナーからどうぞ。