なぜ、クラウドベースPLMなのか…

従来のクライアント/サーバー型の製品ライフサイクル管理 (PLM) システムは、もちろん、業界全体に普及しています。 大企業は、設計から製造までの継続的な進化をサポートする膨大な量のデータを管理するために、何年にも渡って育ててきたPLM システムに依存していると想像できます。 通常、これまでに世に出現した PLM システムを企業に実装するためには、高度にカスタマイズされた複雑さは必須で、多くの場合、ビジネスに膨大な時間とコストがつぎ込まれてきました。

 

クラウドベースのテクノロジーは、特に、中小企業の PLM ゲームを変えると言われています。何故なら、企業は「スイッチを入れて」、ビジネスに見合った必要な機能だけにお金を支払うことができるようになったからです。ビジネスの成長に合わせて、スイッチを切り替えるだけで PLM 機能が追加される時代になったのです。 さらに、クラウドベースのデータ管理システムは、IT 人員の削減を可能にするだけではなく、現代のテクノロジーにより、より使いやすく、より手頃な価格で、手に入るようになりました。

 

クラウドベースでデータ管理ができるようになると、あらゆる規模の企業が、製品に関する一連の複雑な情報を簡単に処理できるようになるでしょう。リモートで業務している社員、サプライヤー、および皆さんの先にいるお客様が、製品開発に簡単に参画できるようにもなります。地理的な場所に関係なく、文字通りチームの全員がアクセスできる「ひとつの」「安全な場所」にデータが存在するため、協業作業はより効率的になるはずです。「デスクの隣には、設計仲間が作業をしているので、クラウドなんか使わなくても協業はできている」と思い込んでいませんか?その協業は、単なる設計作業に留まっていて良いのでしょうか?あなたの設計をより良いものにしてくれるヒントを持っている人は、隣に座っている人だけとは限らないのです。

 

クラウドベースのプラットフォーム、例えば、3DEXPERIENCE Worksでサポートされるデータ管理システムに接続すると何が起こるのでしょうか?チームのメンバー全員が、CADのライセンスを持っていなくても、SOLIDWORKS 設計データを見ることができ、コメントを追加し、管理、共有して、なによりも「成果物」である製品に関わることができます。

 

「1」から始めてみる、そして、そこから成長する

既にSOLIDWORKS をご導入いただいている企業様は、一般的に、エンジニアリングワークグループ機能を使ってデータ管理の取り組みを開始します。クラウドには、SOLIDWORKSデータを保存するのはもちろんですが、データ管理機能には、コラボレーション、コミュニケーション、リビジョンコントロール、およびタスク管理ツールやデータリポジトリ(データの保存や、変更履歴を保存する場所)など、データ管理の基本機能が含まれています。 ビジネスの成長に伴い、管理されているデータをどのように展開していくのか、例えば、製造部品表 (MBOM) を構築して管理部と共有していく、など、 PLM 機能を追加していけば良いのです。

 

SOLIDWORKSエンジニアは、クラウドに接続するだけで、CAD データをさまざまなファイル形式で保存および管理できるだけでなく、上述のような PLM 機能にも直接アクセスできるようになります。 製品開発ソリューションの 3DEXPERIENCE Works ポートフォリオには、設計/エンジニアリング分野だけに留まらず、シミュレーション、および製造分野に関する機能も多数用意されています。

SOLIDWORKSの使用環境を思い出してみて下さい。SOLIDWORKS(ネットワークライセンスでない場合)は、PCにインストールし、SOLIDWORKSがインストールされたPCでなければ、SOLIDWORKSを使用することができませんでした。つまり、会社に出社して、デスクの上に置いてあるPCを起動しない限り、SOLIDWORKSを使用することができなかったという環境です。一方、クラウドベースで起動するツールは、インターネットに接続され、ブラウザーを使用できる環境であれば、リモートでも起動できるという利点があります。「そうだ!」とひらめいた時に、すぐにアクセスできるツールがあれば、いつでも設計を見直し、前に進めることができ、開発を加速させることができるでしょう。お客様は、欲しいものは、1日でも早く手に入れたいのです。そして、より高い満足度に満たされたいのです。このようなニーズに応えるために、製品開発チームは、自社にとって最も重要なもの、つまり市場競争に打ち勝つ高品質の製品をより適切に生産しなければなりません。

 

 

データの検索、共有、再利用

新製品を開発するエンジニアでさえ、「0」ベースで製品開発することは稀で、過去の設計を検討することから利益を生み出す場合が多いものです。 以前の製品を構築したエンジニアの残した財産は、会社のどこに保存されていますか?何が保存されていて欲しかったですか?紙の最終図面ですか?注釈を入れた開発途中のドキュメントですか? クラウドベースのデータ管理プラットフォームでは、「ひとつの」「安全な場所」に保存されたデータは全てが「リレーショナル(関連付けられている)」です。製品に関連付けられたデータを検索し、アクセスして、情報として再利用できるのです。 すべてのデータが 1 か所にまとまっていることで、エンジニアは「探す」時間を削減できます。そして、必要な情報を見つけることに時間を費やすことができます。

 

皆さんの企業に製造部門がある場合、製造チームは、設計のどの段階で必要な製造データを受け取っていますか?多くのお客様が、「製造部門は、設計段階の後半で必要なデータを受け取っている」という状況だと聞いています。製造部門が、本当に製造しなければならない部品なのでしょうか?開発プロセスのもっと早い段階で、関連情報が共有されるだけで、製造部門の「待ち時間」を削減することはできないでしょうか。また、生産技術部門が、設計部門とどんな情報を共有できたら、部品点数を減らす、材料を変える、生産のスピードアップに貢献することができるのでしょうか。割高になる土壇場での変更を回避するために、情報共有は、大きな役割を果たす可能性があります。

 

クラウドベースの環境では、設計のフロントエンドに、他部署のメンバーを引き込み、早期の情報配信、共有と伝達を可能にすることで、開発を前進させることができます。エンジニアリングと製造間の早い段階でのコラボレーションは、1つの例に過ぎません。しかし、2つの部署の連携を可能にすることで、下流の問題を防ぎ、各メンバーをフラストレーションから解放することは明確です。

 

 

信頼できる唯一の情報源

うっかり上書き。うっかり削除。共有サーバーに保存している情報は、簡単にメンバーによって上書きされ、削除されてしまいます。製品の取り扱い説明書を作成しているメンバーは、作成中の文書をどのように管理/修正して、承認されるようなプロセスに従っているのでしょう?取り扱い説明書を作成しているメンバーは、設計変更が発生した場合、いつ、どのようなカタチで情報を入手できるのでしょうか?もし、企業内の誰もが、その職務とアクセス権に基づいて、1 つの継続的なワークフローと 1 つの信頼できる唯一の情報源をリアルタイムで表示、変更、および貢献できるようになったら、あなたの企業は変化するとは思いませんか。変更と進捗状況、成果物、プロセス、およびツールを完全に可視化してすべての関係者をつなぐことで、製品開発が促進されるのです。

クラウドベースの環境では、設計変更管理を含み、製品ライフサイクルのすべての段階で信頼できる唯一の情報源が提供され、製品をより効率的に開発するための継続性と追跡可能性が提供されます。全ての更新は、プラットフォームに自動的にロードされるため、チームは並行して作業を進めることができるのです。

 

情報は可視化されるべきです。どのように? どのように可視化するのか、は、あなた自身が選択するアプリケーションによって変わります。製品開発のリーダーにとって重要なデータとは何ですか?設計者は、常にどの情報を見ているべきでしょう。などなど、職種によって見たい情報は異なります。コラボレーションとコミュニケーションを改善し、エラーやミスを削減するために、様々な方法(アプリケーション)が存在し、唯一のインターフェイスからアクセスできることも、プラットフォームの魅力です。

 

 

品質を向上させる効果的なソリューション

3DEXPERIENCE Works は、世界で最もご愛用いただいている3次元CAD SOLIDWORKS の使いやすさと、ダッソー・システムズが開発したクラス最高のアプリケーション群をすべて組み合わせることのできる、ポートフォリオです。

構想、設計、シミュレーション、データ管理、製造、マーケティング、販売のすべての業務を、安全に共有された環境で行うことが可能です。

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Dassault Systemes SOLIDWORKS Corp.は、データの作成、シミュレーション、管理、テクニカル コミュニケーション、電気設計、ビジュアリゼーション、コラボレーションを行い、エンジニアリング リソースの革新と生産性を達成するための完成されたソリューションを提供しています。