特集:フォーミュラカーを自作するぞ! 第二回

第二回ではWaseda Formula Projectのチームリーダーを務める鈴木峻大さん(右上)、テクニカルリーダー小河広明さん(左上)、シャシ担当藤井裕斗さん(左下)、マネジメント班リーダー鷲尾拓哉さん(右下)に興味を持ったきっかけや将来の夢などのお話を伺いながら、フォーミュラカーの製作工程とその中で活用されているSOLIDWOKRSのメリット、さらにはスポンサーによる支援の輪などについてお伝えしていきます。


早稲田大学理工学部キャンパス「ものづくり工房」にお邪魔してお話を伺いました。

きっかけはゲームだった!?

普通車を運転してドライブを楽しむサークルもあるなかで、学生フォーミュラの魅力は、自分で作ったマシンに乗って操縦するところと語るメンバー。設計、ものづくりに興味があるのであれば、最近の流行では、ロボットという選択肢もありますが、乗り込んで操縦できるロボットを作るのは難しいですよね。そんな彼らが、レーシングカーに興味を持つようになった経緯を聞いてみたところ、思わぬ共通点がありました。
初めてレーシングカーに興味を持ったきっかけは同じで、小さい頃に遊んだレースゲームだったとのこと。マシンを自分なりにチューニングしてレースに勝つというゲーム体験が、自作してみたいという気持ちにつながっていったようです。
初めて自作したフォーミュラカーに乗って驚いたのは、乗り心地やスピード感がまるで普通車のようだったということ。全長は約2,700mmとプロが乗るF1カーと比べると小さめですが、立派なレーシングカー。さらにプロと同じように毎年設計もし直すため、年次によってフィーリングが変わるところも面白さのひとつとなっているようです。そして昨年ついに全種目で初完走し、自作のマシンに自信を持つことができたチームリーダーの鈴木さんは、優勝争いができるようにチームをけん引していきたいと意気込んでいました。

人手不足を助けたのはSOLIDWOKRSだった

毎年設計をし直すというフォーミュラカー。その製作ステップは大会終了直後の9月から始まります。大会での走行時に起きたマシンの問題を洗い出して解決策を練ったうえで詳細な数値設計に落とし込み、それを図面に起こして製作。完成したクルマを走らせて評価していきます。ただし、4月から9月の間は授業をしながら進めないといけません。また、製作には時間がかかるため、授業の無い春休みに行います。そこから逆算すると、春休み前までに昨年の設計がしっかりできていないと間に合わないため、設計にかける時間がどうしても短くなってしまうそうです。

そこで活躍したのがSOLIDWOKRSでした。企画段階ではベースになる前年のマシンを評価し解析。「しっかり評価を行うことができ、数値を設計に落とし込んで、すぐ図面に起こせるのも便利だった」と振り返る鈴木さん。昨年は改良のポイントを絞って設計する必要に迫られるほどメンバーが少ない中で、SOLIDWOKRSの使い勝手の良さには助けられたそうです。
設計で使っている機能はCADシミュレーションが中心で、「初めてSOLIDWOKRSを触ったときも簡単に使い方を覚えられたので驚いた」といいます。特にメンバーの数もスケジュールも限られている状況で、初めて設計をする1、2年生がいろいろな機能をすぐに覚えられるため、簡単に使えるメリットは非常に大きいようです。
また、「使用していて嬉しいのはシミュレーション機能」という答えも返ってきました。他の上位モデルのソフトの場合、解析ソフトは別オプションだったり、材料特性が入っておらず自分で定義し直す必要があるなど、コストの問題や使い方に面倒な点も多い中、SOLIDWOKRSの解析はCADと統合されていて、設計をすぐ解析できるスピーディさは別格だということでした。さらにSOLIDWOKRSは学校の授業でも使われており、フォーミュラカーの設計時にいろいろな機能を使って慣れ親しむので授業でも便利なのだそうです。

多くのスポンサーに支えられて

第一回の記事ではスポンサー探しの苦労もご紹介しましたが、コストを抑えたり、技術協力を仰ぐため行ってきた渉外活動の成果として、Waseda Formula Projectは多くの企業や個人によって支えられています。そうしたスポンサーとの協力関係をはじめ、フォーミュラカー製作の進捗状況はウェブサイトで随時公開しているほか、サポート企業には毎月「Waseda Formula Project News Letter」という会報を発行し、スポンサー協力のもと製造したパーツや支援を受けた製品の紹介、また、今後の活動予定の報告なども行っています。
協賛企業には、ソリッドワークスのようにCAD等設計関連のソフトを提供する企業以外にも、溶接・製造時に技術的な支援をする企業、手袋、マスクなど、作業時の人の安全を確保し、作業をより楽に行うための製品を提供しサポートする企業等が多くの企業が参加しています。


Waseda Fomula Project ホームページ

学生たちのモノ作りへの想い

Waseda Formula Projectのメンバーは、「2輪を設計してみたい」、「自分で設計した乗用車が街を走る姿を見てみたい」など、フォーミュラカー以外にもものづくりをしたいという夢を持っているメンバーが多いようです。大会で上位に入りたい目標もありつつ「見た目も内部の構造的にも綺麗なクルマを作ってみたい」という夢を持つ藤井さんは、学生フォーミュラを多くの人に理解してもらいたいと考え、いずれは大会運営などのお手伝いもしてみたいそうです。
学生フォーミュラに参加する学生たちは、マシンを作って走らせるだけでなく、スポンサーの支援のもと、溶接などの機械加工の技術、SOLIDWOKRS等CADソフトウェアのスキルも身に付けることができ、学びの場としての一面もあります。「学びの面白さも伝えて、参加のすそ野を広げていきたい」という鈴木さんは、学生フォーミュラが持ついくつもの魅力をより多くの人に理解してもらいたいという想いで今回私たちのブログの制作に協力してくれています。

 

次回の更新ではSOLIDWORKSを活用したフォーミュラカーの設計や解析、さらには評価の際に使用した製品などについても触れていきます。

 

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Dassault Systems SOLIDWORKS Corp.は、データの作成、シミュレーション、管理、テクニカル コミュニケーション、電気設計、ビジュアリゼーション、コラボレーションを行い、エンジニアリング リソースの革新と生産性を達成するための完成されたソリューションを提供しています。
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